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北陸新幹線 重点 新規事業は140件

県の当初予算案を発表する杉本知事=13日、県庁で

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県当初予算案 

 県は十三日、二〇二〇年度当初予算案を発表した。一般会計は四千八百七十二億円を計上。知事選のため当初が骨格編成だった一九年度の六月補正後と比べると1・4%減だが、この十年間で三番目の規模になる。新規事業は例年の倍の百四十件。三年後に迫った北陸新幹線金沢−敦賀間の開業対策に重点配分した。十八日開会の定例県議会に提出する。 (尾嶋隆宏)

 昨年四月に就任した杉本達治知事による初の当初予算編成。十三日に会見した杉本知事は「事業を徹底的に見直し、財政規律も守った『攻めの予算』。新幹線を確実に開通させ、人を呼び込む準備をしていく」と説明した。

 一般会計の中で人件費や公共事業を除いた主な一般事業は三百四件(計八百九十九億円)あり、うち百四十件が新規となった。昨年十月から既存事業の見直しで八十三億円を削減し、それを財源に例年の倍の新規事業を並べた。公共事業費は一九年度当初並みの六百五十二億円。

 北陸新幹線の開業対策としては、一九年度六月補正後より五十九億円増の三百六十四億円を計上した。新幹線工事の建設負担三百七億円に加え、県立恐竜博物館(勝山市)の増改築に乗り出すための設計費などに約十億円、首都圏での観光PRなども盛った。教育や子育ての人材育成、防災なども手厚く配分した。

 二〇年度の歳入は、県税収入が五億円増の千百七十八億円と見込む。中国経済の低迷で法人二税が減少するが、昨年十月の消費税増税による地方消費税の伸びがカバーするとみている。県の借金に当たる県債は、七百五十四億円(後年度に国から交付される臨時財政対策債を除く)を積み増すため、二〇年度末の残高は五千二百億円となる予想。貯金に相当する財政調整基金は二〇年度末に、十億円減の百四十億円で計画している。

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【用語解説】

 一般会計 幅広い事業やサービス、人件費など行政運営の経費に活用する

 特別会計 国民健康保険など特定の収入を特定の支出に充てる際に設ける

 企業会計 県立病院など独立採算制が原則の事業を対象にする

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解説

多種多様「杉本色」

チームふくい体現

 杉本達治知事にとって初の当初予算は、新規事業百四十件と「気合」の入った編成になった。既存事業の見直しで財源を生みつつ、自らが掲げる徹底現場主義に基づき、市町や民間の意向を踏まえて多種多様な政策を並べた。「チームふくい」を体現したと言える。

 嶺南地域の振興や京都事務所の新設など、知事選で示した政策集が着実に形になりつつある。基本は西川一誠前知事の「継続」で、単独の事業を見ても驚きは少ない。ただ政策立案の手法は、従来のトップダウンから意見を吸い上げるボトムアップになり、県全体で力を発揮しようとの姿勢に変わった。

 新規事業のうち、六十一件は市町や民間への補助。これは、これまでの新規事業の総数に匹敵するボリュームだ。市町首長や現場の声を聞き、子育て支援や北陸新幹線の開業対策、スポーツ・文化を生かしたまちづくりなど「ワクワク、ドキドキする予算」に仕上がった。

 一方、県議会の一部には「総花的」との見方もある。背景には多様な意見に耳を傾ける知事の「バランス重視」の視点がある。市町や民間との連携を意識した結果、事業がより県民に近いところで動いていく予感はある。観光客の受け入れ対策や保育士の確保など、幅広い事業がしっかりと遂行されるのか。成否の鍵は「県民参加」になる。 (山本洋児)

 

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