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福井発

求む社長 事業者後継 県が懸け橋に

全国公募、1年間研修

 「福井県で社長になりませんか」−。企業の経営課題の一つとなっている後継者問題の解決策として、県は、県内小規模事業者の後継者候補を全国から公募するプロジェクトを始めた。UIターン希望者が事業者のもとで一年間研修を受け、技術やノウハウを学びながら事業承継に向けた準備を進める。 (長谷川寛之)

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 受け入れ側の対象は、地域経済に貢献し、県内の市町や商工会議所・商工会が推薦する事業者。十一月二十九日現在、飲食業二社が募集している。そのうち「レストランときわ」(大野市)は一九三九(昭和十四)年開業の老舗。地域に愛される味とのれんを継いでほしいという思いで応募した。

 後継者候補の主な条件は、二十歳以上五十歳未満で、受け入れる事業者の親族ではないこと。研修期間は最長一年半まで延長可能。期間中は月額二十万円が支給される。県や事業者が書類を基に一次選考を行い、面接による二次選考で合否を決める。

 県が二〇一七年に行った事業承継の県内アンケートでは、今後十年で平均引退年齢の七十歳以上となる中小企業経営者が約六割に上る。そのうち19・7%が後継者未定で、21・3%が廃業を検討している。廃業の検討する半数以上の事業者は黒字経営にもかかわらず、後継者問題が廃業理由となっている。

 こうした背景を受けて、後継者を県外から募ることになった。県産業政策課の担当者は「ハードルは高いが、計画の策定など円滑に事業承継できるようにサポートしていく」と、事業者と後継者候補双方の応募を呼び掛ける。(問)同課=0776(20)0367

大野の「レストランときわ」募集

 「レストランときわ」は1970(昭和45)年、山田将雄さん(77)が大野市友江の現在地に開設。増改築を繰り返し、来年50年を迎える。

 39年創業の三番通りにある店の2号店として誕生し、3、4代にわたるなじみ客も訪れる。店を残したい思いはあっても引き継ぐ親族はいない。妻の明子さん(75)とともに「周りを見ても、どこも同じ状況」と半ば諦めていた。

 市を通じて今回の事業を知り、名乗りを上げた。「この建物、においを生かしてくれるいい人が早く見つかってくれれば」。期待と不安を抱きながら待っている。 (正津聡)

 

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