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静岡ニュース

20代の投票率 低迷脱出なるか

投票を呼び掛けるチラシなどを配る大学生ら=12日午後、JR浜松駅で

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 支持政党なし層が多い二十代の投票率は、衆院選の鍵を握る。ただこれまでの選挙では、他の世代に比べて投票率は低迷してきた。選挙権を得たばかりの大学生には「政治には興味が持てない」との声が出る一方で「若者の意見を政治に反映させたい」と投票率アップを目指す動きもある。今回の選挙で若者は存在感を示せるか−。

 「雇用を増やしてほしい」。浜松市中区の浜松学院大が就職活動を始めた三年生らを対象に十二日に開いた企業セミナー。参加した現代コミュニケーション学部の古山水月(みづき)さん(21)=南区=は、初めて投じる一票に切実な思いを込める。

 厳しい就職戦線で、マーケティングなどの希望する職種につけるか不安になる。「せっかく得た権利なので行使します」と力を込める。

 希望通り就職できるかは「最終的には本人の実力でしょう」と話すのは同じ学部の波多野翔也さん(20)=東区。就職への不安は同じだが、政治に現状打破を期待する気持ちはない。「友達と選挙の話をすることはないし、身近じゃない。投票には行きません」

 静岡産業大から駆け付けた経営学部の伊藤潤哉さん(21)=磐田市=も、投票には消極的だ。停滞する経済には「少なからず政治の責任がある」と思うが、「誰が議員になってもあまり変わらない」との考えがつきまとう。

 静岡県選管によると、二〇〇九年八月の前回衆院選で県内の二十代の投票率は49%。県内有権者全体の70%を大きく下回った。五十〜七十代がいずれも80%を超えているのと対照的だ。

 セミナーが開かれた十二日の夜。JR浜松駅で、フリーペーパー「静岡時代」を発行する県内の学生ら若者五人が県選管の街頭啓発活動に参加し、通勤客らに投票を呼び掛けた。

 参加した静岡大情報学部三年の天野和佳子さん(21)=島田市=は、各党の公約に「高齢者向けに比べ、若者向けの政策が少ない」と感じている。

 二十代の投票者数が少ないことが影響しているのかもしれない。「若者のことを考えてもらうためにも投票したい」との思いが強くなった。

 静岡時代の学生代表で県立大国際関係学部三年の須藤千尋さん(21)=静岡市清水区=は「地域や社会を考えるきっかけになる。自分たちの未来を決めるのは自分たちです」と投票を訴えた。

(立石智保)