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静岡ニュース

県内有権者、容認と反対

 原発の存廃、消費税の増税、憲法の改正。今回の衆院選で問われるこうした課題は、どれも国の根幹にかかわる有権者の関心事だ。三大争点への賛否を静岡県内の有権者に聞いた。

■原 発

 「長年かかわってきたので正直複雑な気持ち」。原発の是非が争われる現状に表情を曇らせるのは、中部電力浜岡原発がある御前崎市で、原発の保守点検などをして二十年以上という下請け会社の渡辺誠さん(62)。「立地などで安全性に不安があれば止める必要がある」と前置きしつつ、「安全が確認できれば日本経済のためにも動かすべきだ」。

 これに対し「子どもたちのために、原発はいらないという市民が多い。衆院選を脱原発のきっかけに」と願うのは、御前崎市で子育て中の主婦(39)だ。

 「福島の事故を見て、原発は怖いと思った。浜岡原発は、すぐにでも廃炉にしてもらいたい」。ただ、周囲に原発関連の仕事をしている人も多い。「難しい問題」とも漏らす。

■消費増税

 そもそも増税は必要か。浜松市中区のパート山本圭子さん(68)は「税の使途が不明な部分も多い。今のままで本当に足りないのか」との疑念もあり、増税には「購買意欲がなくなり、不景気が続くのでは」と半ば反対だ。

 一方、建築設計会社を経営する藤森福夫さん(53)=同市東区=は「どこかで財源を得ないといけない。消費税なら平等に徴収できる」と増税を容認する。

■憲 法

 「これほど改憲を訴える候補者が多いのは初めてだ」。ぬまづ憲法九条の会会員の元銀行員神田健夫さん(75)=沼津市=は危機感を抱く。「戦争の反省を生かした九条は日本の誇り。『押しつけられた』との批判もあるが、内容が支持されている限り変える必要はない」と主張する。

 焼津市の公務員の男性(59)は、自衛隊の位置付けを明らかにする観点から改憲に一定の理解を示す。「戦争参加など論外だが、自衛隊の活動の幅を広げた方がいい。紛争地の救助活動など自衛隊にしかできないことも多い。憲法を改正して可能な行為を明記すべきだ」と話した。