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静岡ニュース

激戦 師走の攻防

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 衆院選が公示された四日午前、静岡県内でも小選挙区の三十四候補が舌戦の口火を切った。「時計の針を戻すな」「民主に審判が下る」「二大政党にできない政治を」。県内でも第三極が既存の政党に挑む。中部電力浜岡原発(御前崎市)など原発のあり方から子育てまで、3・11後の争点は幅広い。誰に、どの党に託すか。有権者も真剣だ。

◆「実績」「新風」アピール 静岡8区

 静岡県内で最も狭い8区は、民、自、共と第三極勢力がひしめく全国の縮図のような戦いに。

 「多くの国民の期待を裏切った民主党政治に審判が下される選挙だ」。自民前職の塩谷立さんは、約百人が集まった浜松市中区成子町の選挙事務所で第一声。自民党が惨敗した前回を振り返った上で「強さと優しさを取り戻す日本の新しい出発になる戦い」と訴えた。第三極を「選挙目当てのにわか仕込みの政策」と切り捨て、選挙カーで街へ出発した。

 未来新人の太田真平さんは支持者約二十人が集まった同区上島の事務所前に登場。未来に合流前の「国民の生活が第一」のポスターが、張られたままの事務所から出てきた太田さんは「自民にも民主にもできない、私たち未来の党が政治を国民の手に取り戻す」と訴えた。弟の和(やまと)さん(23)によるガンバロー三唱で気勢を上げた。

 「時計の針を戻してならない」。同区上島の選挙事務所前で声を上げたのは、民主前職の斉藤進さん。約百人を前に民主党政権で失業率などが改善した実績を強調、「国防軍や核兵器保有ではなく誰もが安心して暮らせる社会を実現しましょう」と呼びかけた。応援の市議からは「浜松まつりの凧(たこ)は逆風でないと揚がらない」とエールが送られた。

 「働く人と一緒に、あたたかい日本をつくる」。共産元職の平賀高成さんは、同区上島の選挙事務所で第一声。九十人の支援者を前に消費増税の中止を主張し、「デフレ不況では、働く人の賃金を増やし国内の消費を拡大することが必要だ」と力説した。さらに原発ゼロの即時実現やTPP参加阻止を訴えると、支援者から拍手がわいた。

 維新新人の源馬謙太郎さんは同区中島の選挙事務所で、陣営関係者ら約四十五人と必勝祈願の神事に臨んだ。事務所前で「日本を変えないといけないという熱伝導を、一人でも多くの人に伝えたい」「だれかがやらなければいけない」と決意を表明。市議も駆けつけて拍手が送られる中、乗り込んだ選挙カーから手を振り、出発した。

◆浜岡原発重点に訴え 静岡3区

 磐田や掛川、袋井、菊川市など中東遠地域が主な選挙区で、中部電力浜岡原発(御前崎市)が立地する静岡3区。複数の候補が原発問題に触れた。

 自民新人の宮沢博行さんは、磐田市の中心街にある選挙事務所前で出陣式。「この地元から政治を変える。ふるさとを豊かにする」と第一声を上げると、会場から大きな拍手がわき起こった。「日本の再建はおれがやる。そういう気持ちで戦う」と締めくくると、支持者から背中や肩をたたかれながら選挙カーに乗り込んだ。

 共産新人の岡村哲志さんは、掛川城を望む掛川市の選挙事務所で第一声。選挙カーの前でマイクを握り、支持者ら約四十人に「浜岡原発の廃炉を訴え、3区内を全力で駆け回る。責任もって貫けるのは岡村しかいない」と強調。「今度の選挙は勝利の条件がある」とした。「ガンバロー」を三唱した後、遊説に出発した。

 再選を目指す民主前職の小山展弘さんは、磐田市の公民館で出陣式。「最大の争点は、復活しつつある新自由主義の路線に再び戻すのか、助け合いの社会に進むのか」と声を張り上げた。地震・津波対策、産業の空洞化対策、医療政策などを進めると約束。集まった百人超とともにガンバロー三唱し、拍手に送られ遊説に出発した。

 浜岡原発の廃炉を掲げる維新新人の鈴木望さんは、御前崎市の浜岡原発正門前で第一声。鈴木さんは「浜岡原発の廃炉の民意を問うために立候補した。地元から声を上げて原発をやめる決断をし、原発に頼らない地域を目指しましょう」と訴えた。その後、原発の災害対応拠点「オフサイトセンター」前でも演説し、廃炉を訴えた。