文字サイズ

静岡ニュース

政策を注視 有権者の視線

 政党の選択肢はかつてないほど広がった総選挙。静岡県内の有権者はどんな視点で一票を託すのか。子育て支援、経済対策、原子力政策−。山積する課題の処方箋とともに、その前提となる政治の安定を求める声も目立つ。

 「脱原発などが論点になるのはいいが、子育てがないがしろにされるのは困る」。湖西市の主婦桂浦尚美さん(44)は懸念する。「民主党政権は待機児童減少などの子育て支援策に取り組み、成果を出していないわけではない。児童手当も含め、政権が変わっても続けてほしい。金銭的支援だけでなく、街灯や歩道の整備など、子どもがのびのび暮らせる施策も」

 半年前に自動車部品会社を解雇され、求職活動中の浜松市南区の竹内俊雄さん(60)は「国は銀行や電力会社は救済するのに、中小企業は簡単に見殺しにする」とあきれる。年齢のせいか新しい職はなかなか見つからない。「いっそ生活保護をと思うこともある。一部の優れた人にスポットを当てるんじゃなくて、個性や多様性が生きる社会にしてほしい」

 浜松市天竜区の茶製造販売栗崎克之さん(78)にとって政治への最たる期待は「安定」。政権交代から三年余り。「もう少し長い目で見ないと。『第三極』も慎重に判断する必要がある。政策を見極めて投票したい」

 福祉対策に重点を置いて各候補の主張を聞きたいという浜松市北区の介護員佐野邦夫さん(33)は「福祉は成長産業といわれているが、従事者は不足している」と実感する。「政権が変わっても障害者の負担や待遇などに混乱が起きないようにして」とくぎを刺した。

 有権者の自覚を求める声もある。静岡市葵区の茶農家牧野力雄さん(58)は「大局観と信念を持って歩む政治家を選びたい。そういう人を選ぶ有権者側の考え方も必要」と話した。