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長野ニュース

共産と社民が正念場 「ぶれない主張」を訴え

 十六日投開票の衆院選では民主、自民の二大政党に未来、維新、みんななど「第三極」が挑む構図に注目が集まるが、既成中小政党の共産、社民も県内選挙区で候補を擁立する。「老舗野党」の看板を掲げて、憲法九条や原発問題での「ぶれない主張」を武器に、支持を呼び掛けている。

 「国防軍を唱えたり、核武装をシミュレーションしようという政党もある。平和外交によって安全保障を確立することが大事だ」

 北朝鮮によるミサイル発射のニュースが流れた十二日、1区の共産新人は中野市内の演説で、安全保障問題を最初に取り上げた。憲法改正を掲げる自民を意識し「戦争に向かう流れを許さない。憲法九条を守る大切さは、力を入れて訴える」と話す。てこ入れのため八日に市田忠義書記局長、十日には志位和夫委員長が県内入りした。

 党県委員会の今井誠委員長は「戦争反対や原発即時停止など、訴えにぶれがない。終始一貫した政治姿勢を支持してもらいたい」と訴える。

 社民党の又市征治副党首は十二日来県し、長野市や伊那市などで街頭演説。「原発事故の前から脱原発を主張していたのは社民党。原発を止めることのできなかった自責の念からも、脱原発を進める」とアピールする。

 ただ、又市氏は「脱原発は中小政党が似たことを言い合い、差がつかない」と嘆く。党県連の中川博司幹事長も「不景気で世の中に閉塞(へいそく)感があり、自民や民主が憲法九条、脱原発の議論に乗ってこない」ともどかしさを感じている。

 又市氏は「マスコミ各社の世論調査結果は本当に厳しい。以前から主張している護憲と格差是正を中心に訴えていく」と選挙戦終盤を見据えた。

 共産、社民はともに〇三年の衆院選以降、比例代表北陸信越ブロック、県内小選挙区ともに議席を獲得できていない。今回の衆院選は、第三極勢力が台頭する中で、埋没せずに存在感を示せるかの正念場でもある。

(衆院選取材班)