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長野ニュース

最速の市視察、最新機導入 各市町村、開票に備え

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 衆院選の投開票が十六日に迫った。県内では五つの小選挙区に、現行選挙制度で過去最多タイの計二十三人が立候補し、比例代表は既成政党に加え、公示直前に生まれた新党も林立する。十六日の開票作業を円滑に進め、有権者へ選挙結果を素早く伝えるため、各市町村の選挙管理委員会が準備に追われている。

 県内で開票作業が素早い「優等生」として知られる小諸市。前回二〇〇九年の衆院選は開票開始から四十六分間で小選挙区、比例代表ともに終了し、県内十九市の中では最速だった。開票が早く終われば、職員へ支払う時間外勤務手当も抑えられるため、経費節減を目指す全国の選管担当者の視察が相次いでいる。

 小諸市が属する長野3区は同姓候補が二人出馬し、案分票が出る可能性が高いなど、前回より手間取ることも予想される。市選管の佐藤茂雄事務局長は「早く正確な開票は、投票箱から出した投票用紙を仕分ける時が一番肝心」と強調する。

 小選挙区では各候補者の票を区分するためのトレーへ、候補者氏名を黄、赤や青など識別しやすい色のシールに印刷して張っている。誰に投票したかが不明確な「疑問票」は、イチゴを入れるプラスチック製パックに入れるなど、特別な道具は使用しない。

 作業台にも工夫を凝らす。票を仕分ける卓球台には、職員の平均的な身長に合わせて厚さ十センチの断熱材を置く。腰を曲げずに自然な姿勢で作業ができ、集中力が持続するという。佐藤事務局長は「今回も一時間以内の終了が目標」と話した。

 一方、有権者数が長野市に次いで県内二番目に多い松本市。市選管担当者は「一刻も早く、結果を有権者に知らせることが使命だが、競争ではない。早ければ良いとは考えていない」と話す。

 前回衆院選は開票終了が午前一時近く。今回は、旧波田町との合併で有権者数が約一万二千五百人増え、さらに長時間化が懸念されている。

 市選管は開票作業で使用する投票用紙の読み取り機五台のうち、比例代表に使う一台を、処理能力が従来機の約一・五倍に向上した新鋭機に交換した。

 比例代表北陸信越ブロックには八政党と一政治団体が立候補者を出しており、公示直前に党名を変更した政党もあって、党名の誤記など疑問票が増える可能性も。このため、開票作業に従事する職員の研修では、有効票と無効票を区別する方法の熟知などに力を入れた。

 市選管の担当者は「票の有効、無効の判断は県選管の指示に従い、間違いなく作業を進めたい。職員の協力態勢をしっかり構築しながら準備していく」と話した。

(衆院選取材班)