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長野ニュース

支持訴え違いアピール 3党首が相次ぎ来県

 激しい舌戦が県内でも繰り広げられている十六日投開票の衆院選。野田佳彦首相(民主党代表)、自民党の安倍晋三総裁、共産党の志位和夫委員長が九、十日に相次いで来県した。野田首相は自民党が掲げる公共事業拡大路線を批判し、安倍総裁はデフレ脱却のための金融、財政政策の方針を強調。志位委員長は消費増税への反対や原発即時廃止などの立場を明確にして、それぞれ有権者に支持を求めた。

◆野田首相

 九日に上田、松本、諏訪の三市を訪れ、駅頭で演説した野田佳彦首相は「今回の総選挙は、私たちが進めてきた改革を前に進めることができるのか、時計の針を元に戻してしまうのかが問われる」と訴えた。

 野田首相は、地方交付税交付金の増額や、子育て支援の充実など、民主政権の実績をアピール。「消えた年金問題を見つけたのは私たち。重い腰を上げなかったのは安倍政権だ」と、自民政権時代との違いを強調した。

 経済対策では「自民党は一九九〇年から二〇〇九年まで二百兆円の公共投資をしたが、デフレから脱却できなかった。バケツの水をざるに流し込むようなばらまきに意味はない。種まきの経済対策が必要だ」と、公共事業拡大を唱える自民党を批判した。

◆安倍総裁

 これに対し、十日に上田市、長野市、松本市を訪れた自民党の安倍晋三総裁は「無駄な公共事業とか、ばらまきとか、レッテル張りはもうやめよう」と反論した。

 「2%の物価上昇目標を日銀と協定で定めて金融緩和でデフレ、円高を是正する。公共投資で民間の投資を引き出していけば、消費も雇用も出てくる。これは未来への投資」と、徹底した金融緩和を軸とする持論の経済対策を説明。「かつての自民党とは違う、パワーアップした経済政策を進める」と力を込めた。

 安倍総裁は教育政策にも触れて「自民党政権時代に学力調査を全学校で実施して学校間の格差が縮まったのに、民主党政権が止めてしまった。民主党が日教組によって支えられているからだ」と民主政権を批判した。

◆志位委員長

 同じく十日に松本、上田、長野の各市を遊説した共産党の志位和夫委員長は、消費増税や大企業への優遇税制を批判。「デフレ不況から脱出するには、働く人の所得を増やして内需を活発にすることが一番だ。大企業には二百六十兆円のため込んだ金がある。その一部を雇用や中小企業に回せば経済に元気が出る」と訴えた。

 対米関係については「沖縄へのオスプレイ配備や、TPPに暴走している根っこは、アメリカ言いなりの異常なゆがみ。このゆがみに縛られている限りは政治を変えることはできない」と主張。原発・エネルギー問題にも触れ、「原発の即時ゼロは可能。自然エネルギーの導入で中小企業にたくさんの仕事が回る」と支持を呼び掛けた。

(衆院選取材班)