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長野ニュース

連合長野そろわぬ足並み 各産別異なる支援

 衆院選を控え、各政党が県内の団体や組織から支援獲得に躍起となる中、県内最大の労働団体である連合長野は、二〇〇九年の前回選と同様、既に公認が決まった民主党候補を推薦する見通しだ。しかし、主要政策に対する考え方の違いから、傘下の産業別労組の対応が異なり、一枚岩になれない現状も浮かび上がる。

 連合長野は三十五産業別労組で構成し今年五月現在で県内の労働者約十一万五千人が加入する。選挙では推薦候補への投票呼びかけや、ポスター貼りなど実務面で支援してきた。今回の衆院選も、二十八日の役員会で長野1、2、4区の民主公認候補の推薦を決める。

 JA職員らで構成する県農団労は、民主党執行部が推進姿勢を示す環太平洋連携協定(TPP)交渉参加には反対の立場だが、衆院選では、農業が衰退しないことを条件に交渉参加を認める連合長野と歩調を合わせるという。担当者は「県内の民主党立候補予定者は、いずれもTPP交渉参加に反対や慎重な立場で、問題意識を共有できている」と説明する。

 連合長野は今回、前議員の推薦候補が各産業別労組と政策協定を結ぶよう依頼した。これまでになかった試みで、TPPや原発など、主要争点となりそうな政策では、選挙区ごとに対応の差が生まれる可能性もある。

 県内電機関係企業の労組でつくる電機連合長野地協は「安価で安定的な電力供給を求める」と、急速な脱原発には慎重な姿勢だ。また、TPP交渉参加や消費増税にも肯定的な立場を示す。

 過去の国政選挙は支援者紹介カードの提出やポスター貼りを通じ、民主党候補を全面支援してきた。しかし、今回は「即時原発ゼロ」や、TPP交渉参加反対を訴える民主党前議員もいるため「候補によっては、支援の度合いを検討する余地がある」とした。

 また、自治体職員らが加入する自治労県本部は、もともと旧社会党の有力支持組織だ。今回の衆院選も県内で唯一、5区から出馬する社民党公認候補の推薦を決め、民主党とは距離を置く。高橋精一中央執行委員長は「社会党時代から支持しており、脱原発などの政策面も考えが同じ」と話す。

 連合長野の中山千弘会長は「一枚岩で支援できることが理想的だが、各産別の考えは尊重したい。一人でも私たちの政策を実現できる候補者を国政に送りたい」と語った。

(衆院選取材班)