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三重ニュース

<選挙区をゆく> (4区)「ここが聞きたい」

 「選挙区をゆく」の二回目は、4区の「ここが聞きたい」。有権者が候補者に聞きたいと思っていても普段の演説ではじっくりと聞けないテーマについて、記者が代わりにぶつけた。支持政党なしの有権者三人の質問に対し、各候補者に答えてもらった。(戸川祐馬、水野健太)

◆有権者の質問

■山本勲さん(70)=松阪市、元教諭

 11月に自治会役員13人で岩手県大槌町に視察に行きました。ハード面の整備もソフト面の支援も進んでいませんでした。それなのに復興予算が全く関係ない事業に使われている。今後、どのように復興を進めていきますか。

■積木祥君(つむきしょうこ)さん(36)=松阪市、主婦

 自民党の安倍総裁が、国防軍を創設すると言ったのを覚えています。中国や韓国とは領土問題で対立しています。私たちの命や生活が犠牲になる戦争は嫌です。平和が一番。国を守ることをどのように考えていますか。

■亀田将良さん(30)=多気町、GS店員

 消費増税や環太平洋連携協定(TPP)、原発などが論じられていますが、前向きになれる政策がありません。若者の雇用環境は厳しい。最低賃金をなくすという話も聞きます。子どもができたら育てられるか不安。若者向けの政策ってないのかな。

◆森本哲生さん=民前

【山本さんへ】

 震災から学んだ防災施策は必要。今は復興予算でひっくるめてできる法律だから切り離す作業をしないと。増税をお願いした分は現地の復興に限り、防災関係に回すべきではない。復興が遅いのはスタッフの数の問題。全国から応援が入っとるけどまだ足らん。いくら権限移譲しても仕事する者がおらんと進まない。現地採用では間に合わないし技術系はすぐに育成できないから、全国から応援を入れて自治体のスタッフを充実していかなくては。

【積木さんへ】

 憲法九条を守り、徹底した話し合いで平和外交をするべきだ。政治家の過激な発言は緊張を高めるだけ。領土問題で民主党は海上保安庁の巡視船を増強して対応しとるでね。右傾化する今の状況は危険。集団的自衛権の行使を認めると戦争に加担することになりかねない。あくまで専守防衛。自衛隊は憲法で違憲ではないとして今までやってきたんだから、いまさらなんで国防軍や憲法改正の話が出るのか。

【亀田さんへ】

 民主党としてはチルドレン・ファースト(子ども第一)。百パーセントではないけど、教育分野の政策は一番やってきた。高校の授業料無償化や子ども手当がそう。その辺は理解してほしい。昔と違って、家庭だけで育てるのは無理なんやでね。社会全体で育てていく体制をつくらんと。最低賃金は守らなあかん。環境や農林漁業、中小企業などへの重点分野で雇用の場を広げていこうとしている。

◆田村憲久さん=自前

【山本さんへ】

 復興予算はニーズに合わせて予算を付け、用途外使用を認めない。復興のスピードが遅いのは政府がニーズを的確に把握してないんじゃないですか。復興庁は本来現地につくるべきだ。東北でニーズを把握して向こうで動かすというのが私たちの考え方でした。ニーズを吸収できるように組織を見直してもらわなきゃいけない。

【積木さんへ】

 主張すべきものは主張して外交上で解決していく。ただ、向こうが武力で対抗してくるなら、自衛という形で米軍とともに対抗しなければならない。こちらから武器を使うことはあり得ません。憲法を変えると言ってますが、九条の精神は残します。決して専守防衛を放棄しません。国防軍というのも名前の問題。憲法改正は国民投票になるので、勝手に自民党で変えられない。集団的自衛権も限定的な話。軍国主義になるつもりはありません。常識の範囲内で、国を守るためにやることをやるってことです。

【亀田さんへ】

 増税するだけでなく、子育て世代にも使うと提言しています。増税はネガティブ(後ろ向き)と言われるかもしれませんが、若い世代の皆さんも将来が安心というのは前向きになれると思います。そもそも景気が第一と言っています。雇用を増やし、給料が上がる社会に戻すわけですからこんな前向きな話はない。若い人たちが将来に希望の持てる国にしようということを、実は今回一番の争点として言ってますので、ご安心ください。

◆中川民英さん=共新

【山本さんへ】

 個人財産の形成になると言って国は個人や商店の復旧に消極的。国の支援で街づくりをしていく態度が大事です。道路を造るだけの「点」の支援ではなく、住民たちの動きに注目し、再び地震が起きた時に耐えうる街づくりをする「面」での支援をしていく必要があります。県内には被災地から避難してきた方々もいらっしゃる。定住するのか戻るのか、それぞれに展望を聞いて考えていくことが必要だと思います。

【積木さんへ】

 政権奪還のために民主党との差別化を図る手法として自民党の右傾化がある。国民が望んでいるわけではない。領土問題に端を発した安全保障問題。政府は外交で領土の主張をしてこなかった。竹島も尖閣も歴史的事実を突き詰めれば、日本固有の領土。国際的な場所できちんと主張する。軍事力で相手を黙らせようとするのは双方にとってよくない。冷静な外交交渉が必要。憲法九条は世界に誇る日本の宝。九条を守って日本から世界に平和を発信していきます。

【亀田さんへ】

 子どもの医療費無料化や待機児童解消のための施策を進めていく。非正規ではなく、正社員が当たり前の社会をつくる。大企業には二百六十兆円ともいわれる内部留保がある。非正規雇用者や下請け企業を締め付けてきた結果。それを改めるのが政治の責任。内部留保を社会に還流させる政策をとり、内需を活性化させていく。この仕組みが若者支援につながっていきます。

 <集団的自衛権> 緊密な関係にある他国が武力攻撃を受けたとき、共同で防衛に当たること。

 <専守防衛> 他国を攻撃することなく、守りによって国を自衛すること。日本の自衛隊のあり方とされる。