文字サイズ

岐阜ニュース

3区は前回と逆構図に 自民先行、追う民主

雪の中、通勤する人の列に頭を下げる候補者(右)=各務原市内で

写真

 衆院選の投開票(十六日)まで、あと二日。二〇〇九年の前回衆院選で自民党から民主党への政権交代を象徴する選挙区となった岐阜3区は今回、逆の構図になっている。前回は比例復活さえも逃した自民元職の武藤容治(57)が先行し、民主前職の園田康博(45)が追う展開だ。どちらも支持基盤の引き締めに躍起で、残る二候補は浮動票獲得を狙う。

 雪が舞う朝。園田は各務原市内の工場の門前に一時間立ち、職場へ向かう人に何度も頭を下げた。手袋を外した右手で、握手も重ねる。「手が冷たくてすみません」

 内閣府政務官や環境副大臣を務めたこの二年間、地元から遠ざかっていた。もう一度「顔と人柄を売り込まないと」と陣営幹部。企業や官公庁前の街宣活動に時間を割く。

 前回の追い風は、もうない。突然の解散で支援団体の労働組合が出遅れたが、電話作戦で引き締めを図っている。

 対する武藤は、地域密着の組織戦に徹する。後援会や自治会、企業回りを一日七十カ所こなすことも。「先代の地盤をうまく引き継げていなかった」(陣営関係者)という前回の反省が、その戦術を決めた。

 岐阜市をドーナツ状に囲む選挙区。南の都市部では街頭に立ってマイクを握り、北の山間部では地域の寄合に顔を出す。

 各務原市内のJA支店で開いた決起集会。ホールに入りきらず、廊下や階段にまであふれ返った支援者に武藤は「皆さんのお力で、もう一度国政で仕事をさせてください」と訴えた。

 未来新人の木村周二(55)は、公示前日に出馬が決まった。出陣式を開けたのは、その五日後。政党支持なし層を目当てに街宣で名前を売り、遅れを取り戻そうと必死だ。

 選挙カーからは、自分の名前と一緒に「河村たかしです。よろしく」との音声テープを流す。未来に合流した名古屋市長の本人の声だ。「車に河村さんが乗ってるんじゃないかってのぞきに来る人も多い。感触はいいですよ」と木村。

 共産新人の服部頼義(54)は、「主婦や商店主の関心が高い」という消費税増税の阻止と原発の即時停止を訴える。党員向けの集会と大型店前での街頭演説を重ね、支持を広げようとしている。

(敬称略、衆院選取材班)