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岐阜ニュース

<論点の現場から>候補者編(4区) TPP

 ■原則関税ゼロ

 交渉参加の是非が問われる環太平洋連携協定(TPP)。加盟国間の関税を原則として無くすため、輸出重視の製造業にプラスに働きそうだ。

 一方、農業など内需型の産業への影響を心配する声も大きい。海外の安い農作物が国内に大量に流入する可能性があるからだ。

 どんな協定になるかは交渉次第で、先行きは不透明。期待と危機感が交錯する中で、県内の小選挙区の候補者二十一人のうち七人が本紙のアンケートに「賛成の方向」と答えた。三人が無回答で、十一人が「反対の方向」との見解を示した。

 ■「追い風」

 北部は農業、南部は工業も盛んな岐阜4区では、候補者四人の賛否が半々に分かれている。

 賛成は、今井さんと熊崎さん。いずれも農作物の一部をTPPの「関税ゼロ」の例外にすることを条件に挙げつつ、交渉の場に参加する必要性を説く。

 「国益を勝ち取る場として交渉に臨み、不利益だと分かれば撤退すればいい」と今井さん。「自由貿易を進めることが、韓国や中国としのぎを削る国内製造業の戦える環境づくりにつながる」と積極的だ。

 熊崎さんは、海外に毎年ほぼ二倍ずつ販路を広げている飛騨牛を例示。「海外の安い肉が入ってきたからといって、飛騨牛のブランドとしての価値が下がるわけではない」と主張している。

 ■「危機」

 これに対し、反対派の日下部さんは「良いことは一つもない。交渉に参加してから判断するというのは、最初から負けているようなもの」と反論。農業の受ける打撃で食料自給率が低下する上、国内の医療や保険も崩壊しかねないと訴える。

 金子さんは、交渉参加国間の協議の中身が見えないことに不信感を募らせる。「国会議員にすら情報がない。米国の国益のために日本が参加することになってはいけない」と声を強め「飛騨牛など守るべきものはきちっと守る」と話している。

(大沢悠)