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岐阜ニュース

<論点の現場から>候補者編(3区) 集団的自衛権 

 同盟関係にある国が他国に襲われた際、日本が直接攻撃を受けていなくても、自衛隊が武力で阻止する。それが集団的自衛権の行使だ。歴代の自民党政権も民主党政権も「憲法九条によってその権利は行使できない」との立場を取ってきたが、議論は分かれている。

 本紙のアンケートでは、県内の小選挙区の候補者二十一人のうち十一人が集団的自衛権の行使を「認めない」と答えた。無回答は四人。憲法の改正か解釈変更で「認める」と答えたのは、六人にとどまった。

 ■3人が「行使」

 ところが、航空自衛隊岐阜基地(各務原市)を抱える岐阜3区では認否が拮抗(きっこう)する。四人の候補者のうち、武藤さんと木村さんの二人が「憲法を変えず、認める」を選んだ。

 「襲われている友達を助けなかったら、友情関係にひびが入る」とたとえるのは、武藤さん。日本と米国の関係の重要性にふれ「集団的自衛権は当たり前の権利。行使できないのは非常識」と話す。

 木村さんも「日米安全保障条約に盛り込まれている考え方」との見解。「他国の侵略に対し、自衛の範囲で日米が協力することに問題はない」と主張している。

 環境副大臣の園田さんは「内閣の中にいる人間が口を出すべきでない」と賛否を明らかにしていないが、憲法の「解釈次第で集団的自衛権の行使は可能」との立場だ。

 ■「改憲」は1人

 ただ、将来的な憲法改正への意見は分かれた。

 武藤さんは、改憲が必要との立場。当面は新たな法整備で集団的自衛権の行使を認める手法を提案するが、将来的には自衛のための軍隊保持も視野に入れる。

 一方、木村さんは「憲法自体を変える必要はない」と主張。自民党が公約に掲げた「国防軍」の構想を「近隣国が警戒する」と批判している。

 ■1人「認めず」

 集団的自衛権の行使自体に反対しているのは、服部さん。「日本を戦争できる国にするための政策以外の何物でもない」と切り捨てる。

 国連憲章は集団的自衛権を認めているが、「そもそも国連の理念は同盟を廃止することにあるはず」と矛盾を指摘。「認めてしまえば、米軍と自衛隊が一緒に他国を侵略する体制につながる」と危機感を募らせる。

(斎藤雄介、松崎晃子)