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岐阜ニュース

狙うは「支持なし層」 5人乱戦の1区 

街頭で支援を呼び掛ける1区の候補者=岐阜市内で

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 前職三人と新人二人による乱戦となった衆院選の岐阜1区。二〇〇九年の前回、民主党前職の柴橋正直(33)が政権交代への期待を追い風に、自民党前職の野田聖子(52)を破ったが、今回は二人が激しく競る。狙いはともに、従来の支持層以外からの得票。追う三候補も、政党支持なし層への浸透を目指す。 (衆院選取材班)

 「サプライズゲストです」。先週末、岐阜市中心部の商業施設前。野田は応援に来た党遊説局長を紹介した。

 局長とは、〇五年の前々回、郵政民営化に反対した野田への“刺客候補”だった佐藤ゆかり参院議員。足を止めた買い物客らに、野田は訴えた。「争点は一つ。民主党にさらに四年間を任せるか、自民党に預けるのか」

 応援は、佐藤参院議員からの申し入れだったとはいえ、かつての“敵”の応援に驚く市民も。野田は「堂々と戦ってノーサイドになった」と説明した。

 戦術の軸は選挙カー遊説と個人演説会。陣営幹部は「問題はいかに若者らの票を得られるか」。今回は街頭演説にも力を入れる。

 対する柴橋は、選挙ポスターで「街頭演説1500回突破!」と、これまでの活動をアピール。街角で毎朝、「改革を続けさせてください」などと支援を呼び掛ける。

 ただ、前回から一転した風向きに、陣営幹部は「民主党、と言っただけで顔を背けられることがある」。柴橋本人も街頭演説では、党名を口にすることを控えがちだ。

 十一日昼前には、市中心部に集まった五百人を前に、応援演説に駆けつけた細野豪志・党政調会長と並んだ。聴衆がどよめいたのは、細野が党と柴橋を切り離して支援を求めた時。「党の評判は芳しくないが、柴橋さんの責任ではない。もう一度チャンスを」

 一方、日本未来の党前職の笠原多見子(47)は、スーパーや子どもの送迎時間帯の保育園も回る。卒原発、消費税増税反対を掲げるため、安全、安心に敏感で、家計をやりくりする女性の支持が重要で「反応は圧倒的に良い」と感じている。

 「前回は民主への追い風で誰も主張を聞いてくれなかったが、今回は違う」と、共産党新人の鈴木正典(49)。毎日十〜十五カ所で街頭に立つ。十一日午後はJR岐阜駅北口で、党の市田忠義書記局長と憲法九条堅守などを訴えた。 (敬称略)

◆「支持政党なし」割合、他区より2〜6ポイント高

 中日新聞社が県内の有権者二千人を対象に一、二両日に行った序盤の情勢調査では、1区で「支持政党なし」と答えた人の割合は18・8%。他の四選挙区より2〜6ポイント高かった。

 小選挙区での投票先が決まっていない人の割合は62・5%で、全五選挙区のうち三番目に高かった。