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岐阜ニュース

<論点の現場から>候補者編  (1区)消費増税 

 衆院選の投開票(16日)まで、あと5日。消費税増税と原子力政策、集団的自衛権などの論点を軸にして、岐阜1〜5区の主な候補者の政見や政策を紹介する。皆さんの考えに近いのは、どの候補者ですか?

◆問われる民意

 八月に成立した消費税増税法。「景気が上向けば」との前提付きで、現行の5%が二〇一四年四月に8%、一五年十月に10%に引き上げられる。与党の民主党は、〇九年衆院選で「四年間は消費税を上げない」と公約して政権を託された。今回の衆院選が、民意を問う初の機会になる。

 増税分は、すべてが年金や保険、医療など社会保障の財源に充てられる約束だ。介護保険などの負担分が増え続けている県にとっても、八十〜二百四十億円の増収になる。

 本紙の情勢調査では、県内の有権者の四割が、投票先の判断材料として消費税増税を最も「重視する」と答えた。

◆賛成の候補

 岐阜1区で消費税増税法の実施に賛成するのは、野田さんと柴橋さんの二人だ。

 「年金、福祉制度は基本的に現役世代が支えている。人口減少で、その荷が重くなった」と指摘するのは、野田さん。「高齢者が不安を持たずに年金、社会福祉を受けられるよう、安定的で平等な消費税を充当するべきだ」と訴える。

 柴橋さんは「今さえ良ければいいという政治とは、きっぱり決別を」と、国の借金である赤字国債で社会保障費を賄う旧来の手法を批判。「子どもたちの未来に責任を持ち、今に生きる私たちが負担を分かち合わねば」と呼びかけている。

 ただ、二人とも増税の実施には条件を付けている。野田さんは「景気が回復しない限り、増税はしない。低所得者の負担を減らす軽減措置も必要。生活必需品への軽減税率を行うのもいいのでは」。柴橋さんも「(現金の給付と税額の控除を組み合わせた)給付付き税額控除などの施策で対応する」と収入が低い人たちへの配慮を見せる。

◆反対の候補

 一方、1区の主な候補者のうち、消費税増税に反対するのは、鈴木さんと笠原さん。共通するのは「デフレ社会の中で増税を断行すれば、さらに景気を悪化させる」との危機感だ。

 鈴木さんは「増税で消費が抑制され、一層景気が悪くなる。負担は庶民より大企業側がすべきだ」。笠原さんは「消費税が上がったとしても、中小企業はその分を製品の販売価格に転嫁できない。ばたばたと倒産し、確実に経済は冷え込む」と危ぶむ。

 では、社会保障費の増加にどう対応するか。

 鈴木さんは、公共事業や防衛費の見直しを主張。「大企業や富裕層への税制優遇措置の廃止」のほか「原発推進の予算と政党助成金の無駄にもまだ手を付けていない」としている。

 笠原さんは、特殊法人改革や無駄な事業の見直しで財源をつくると提案。さらに「年金の一元化や終末期医療のあり方、生活保護制度の見直しなど社会保障制度を抜本的に見直す」と訴えている。

(多園尚樹)