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岐阜ニュース

民主、逆風の週末

 政権交代から三年間余。全国で民主党に逆風が吹く中、岐阜の民主は特に厳しい状況に追い込まれている。県連は一枚岩になれず、前回衆院選の当選者七人のうち三人が既に党を去った。「個人の実績を訴えるしかない」。衆院解散後、初の週末。民主の立候補予定者らは党の看板に頼ることができない危機感の中で県内を走り回った。

 岐阜3区の民主前職、園田康博さん(45)は十八日朝、羽島市長選の立候補者の応援に駆け付けた。ライバルとなる自民元職の武藤容治さん(57)も同席し、二人が握手する場面も。園田さんは報道陣に「九年間にわたる私の議員活動を、全力で訴える」とさばさばした表情で語った。

 「応援しているのは党じゃなく、あなた」と集会で支援者から励まされたのは、岐阜1区の民主前職、柴橋正直さん(33)。こちらも「一人の人間として政策を訴える」と強気な姿勢をみせた。

 民主県連の関係者は二〇〇九年八月の前回衆院選を「お祭り騒ぎだった」と思い返す。県内の小選挙区で初の議席を得たばかりか、三勝二敗と勝ち越した。比例でも四人が当選。「自民王国・岐阜」を崩し、政権交代の象徴ともなった。

 ただ、消費税増税やマニフェスト(政権公約)違反をめぐり党本部がもめると、県連の内紛や風当たりも激しさを増した。今夏以降、岐阜1区の笠原多見子さん(47)、岐阜4区の今井雅人さん(50)の比例組二人が「第三極」へ。岐阜2区の橋本勉さん(59)も解散当日に離党届を出し、2区は民主の空白区となっている。

 岐阜5区の民主前職、阿知波吉信さん(49)は「覚悟を持って国民の前に立っているのは誰か。それを判断するのが今回の選挙」と離党者を批判。これに対し、橋本さんは「民主は自民、公明に奉仕する政党に成り下がった」と反論する。

 衆院選に向け、十七日に選対本部を置いた民主県連。幹部の一人は「前回と同じ戦術ではいけない。支援組織をまとめないと」と、“足元”固めを急ぐ考えを示した。

(衆院選取材班)