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愛知ニュース

候補者の横顔 <10区>

届け出順。各文末の数字は(1)最も感動した映画(2)愛読書(3)尊敬する人(4)至福の時間や場所

◆江崎鉄磨さん(自元) 地域の声中央届ける

 議席を失った二〇〇九年の前回の後、年齢を考え、一時は引退の二文字が頭をよぎった。しかし、昨年の東日本大震災と原発事故を目の当たりにし、「この国難の時。もう一度、地元にお礼奉公がしたい」と迷いは吹き飛んだ。

 民主党政権時代の三年間、支援者から寄せられたのは「国へ陳情しにくくなった」という不満。衆院議員を四期務めた経験から「地域の声を中央に届けるのは自分しかいない」との思いは強い。

 鉄道や高速道路など交通インフラに恵まれた立地を生かし、人や企業を県内外から呼び込む。自ら描く10区の景気対策の実現に向け、国とのパイプ役に力を尽くすつもりだ。

 父は、元通産相の故真澄さん。二十三年間、父の秘書を務め、一九九三年に後継として初当選した。現在は妻と二人暮らし。六十九歳。

 (1)「二十四の瞳」(2)司馬遼太郎(3)上杉鷹山(4)寝る前に録画した時代劇を見ること

◆板倉正文さん(共新) 医療サービス平等に

 大学卒業後の十三年間、一宮市の眼科医で事務職を務め、誰もが平等に医療サービスを受けられる大切さに目覚めた。

 その医院では、急に通院が途絶えた患者に無料往診サービスをし、担当を任された。患者の中には、家族が仕事の都合で病院に付き添えなくなった寝たきりのお年寄りもいた。「金の切れ目が医療の切れ目になってはいけない」と痛感した。

 四期十六年間務めた一宮市議時代には、市の国民健康保険税の減免に携わった。医療費の窓口負担増加や年金削減など「福祉は後退している」と危機感を抱き、今回の選挙でも、窓口で支払う医療費の無料化を訴える。

 家では妻と娘三人に囲まれ、男は一人。「日曜の『笑点』の時間だけ、テレビのチャンネル権がもらえる。居場所がなくて」と笑う。五十四歳。

 (1)「男はつらいよ」(2)本多勝一(3)父・正さん(故人)(4)落語を聴くこと

◆高橋一さん(未新) 地方実情に沿いたい

 二年後に地元で行われる一宮市長選に再挑戦する準備をしていたが、最近の政局に「小異を捨て大同を優先する党ばかり」と不満が募った。そう感じていたとき、日本未来の党に合流した河村たかし名古屋市長主宰の政治塾生だった縁から、出馬を打診された。

 「脱原発や反環太平洋連携協定(TPP)の訴えが自分の考えと一致した。声が掛かったのは光栄だった」と、国政への挑戦を決意。公示五日前に出馬を表明した。

 一九八三年から、一宮市内の地域紙に勤務。地域社会に入って取材するうち、病気や障害があり、生活に困窮する人たちの存在を知った。「地方の実情に沿った政治をしたい」との志を抱く。

 社長となった現在も自ら取材に赴く。「ひたすら歩くのが性分だから」と話す。父と妻、娘二人の五人家族。五十二歳。

 (1)「明日に向って撃て!」(2)「峠」(3)上杉鷹山(4)港で船を眺めること

◆松尾和弥さん(民新) 責任ある政治めざす

 「政治家は思い付きでなく、自分で考え、発言しなければ」。五つの大学や大学院で修めた知識と議員秘書経験を生かし「責任ある政治」を目指す。

 政治家を意識したのは兵庫県で過ごした高校時代。バブル全盛期なのに、電車で見るサラリーマンは疲れ切っていた。「世の中、何かおかしい」と感じて上京。専門知識を身に付けようと中央大から東京大、京都大大学院などで政治、経済、公共政策を学んだ。

 対抗馬の一人、杉本和巳さんを今年一月まで政策秘書として支えた。当時の同僚に出馬を勧められ、ためらった末に「前に進もうとする民主の政治に関わりたい」と決意。参院議員秘書の仕事を辞めて西尾張に戻った。

 カラオケは、昔の歌謡曲からAKB48までレパートリーが広い。一宮市で見つけたばかりのマンションで独身生活。三十九歳。

 (1)「ハナミズキ」(2)「世に棲(す)む日日」(3)高杉晋作(4)友人と居酒屋で酒を飲む時

◆杉本和巳さん(み前) 庶民の政治 モットー

 地元の一宮市で織られた一万五千円のスーツと一万円の革靴を身に着け、国会には都内の実家から電車で通った。「庶民の政治」がモットー。「給与を三割、賞与を五割カットして議員特権をなくす」と力を込める。

 「税金の無駄遣いを止める」と訴え、前回、民主党から初当選した。転機は今年十月。「民主党は変わった。復興予算の転用をはじめ、無駄遣いを止められない」と、みんなの党に移った。その決断を「政策本位で選んだことを周囲にも理解されている」と語る。

 政治家を志す前は、大手銀行で外国為替の売買などを担当した。浪人時代を含め西尾張の生活は八年目。「律義で真面目な地元の気風が分かるようになった」と笑みを見せる。

 休日は銭湯巡りが安らぎのひととき。妻、愛犬と一宮市に暮らす。五十二歳。

 (1)「シンドラーのリスト」(2)「落日燃ゆ」(3)チャーチル元英国首相(4)自宅で愛犬とたわむれる時