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富山ニュース

若者の低投票率なぜ 内輪意識 入りづらい 政策質問 機会少ない

富大生が演説会聞く

 若者の低投票率が選挙のたびに指摘される。問題解決のヒントを得るため県内の大学生に、衆院選候補者たちが政策などを訴える個人演説会や街頭演説を見てもらった。“選挙の風景”を初めて間近にした彼らは、若者を寄せ付けない雰囲気に違和感を口にし、改善策も飛び出した。 (衆院選取材班)

 参加したのは、いずれも富山大に通う二年進藤久美さん(20)、一年平井佑樹さん(19)、一年松田真世さん(19)の三人。富山市内であった候補者の個人演説会を見学したほか、別の候補者の街頭演説も聞いた。

■違和感

 「視線が突き刺さるようで、内輪意識が強すぎる…」。演説会場に入るなり、お年寄りばかり二十五人の視線にさらされ、若者三人は面食らった。応援弁士にも「珍しい」と驚かれ、三人は「若者が当たり前のように入れる感じがせず、友達を誘える気がしない」と違和感を唱えた。

 四十分間の演説会で候補者の主張が聞けたのは十分だけ。この点に、進藤さんは「候補者に質問できると思っていたのに…」と残念がる。別の候補も街頭演説では道路を走る車から主張を訴えるだけで「人柄より政策で判断したいのに、そういった機会が少なすぎる」との感想が漏れた。

 演説内容への注文もあった。平井さんは「響きの良い目標や将来ビジョンは誰でも語れる。実現するための具体策が演説だけでは分からなかった」と手厳しい。一方、松田さんは「国全体の話ばかりだと思っていたので、富山の活性化など地元も意識していて好印象だった」と評価した。

■改善策

 若者の選挙への関心を高めるための方策を聞くと、平井さんは、各候補が街宣や演説会をバラバラにしていることを問題視。「候補が三人なら、最低三カ所は会場に足を運ばないと生の声を聞けない。有権者の負担が大きすぎる」と話し、選挙区ごとに一カ所にすべての候補者を集め、考えや政策の違いを吟味できる場をつくるよう提案。「選挙費用も節約できる。組織力の有無も関係なく、より平等になるのでは」と話した。

 松田さんは、高校などの授業で地元の国会議員と対話できる場を設けるなど、政治家を身近に感じられる環境づくりを求めた。

  若者の投票率  2012年の前回衆院選で、20〜24歳の県内投票率は27・58%と年代別で最低だった。戦後の衆院選で過去最低を記録した県全体の56・89%の約半分、年代別で最高だった65〜69歳の73・17%と比べて3分の1ほど。25〜29歳も年代別でワースト2位の36・92%と低迷した。