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富山ニュース

1区 前哨戦熱気

自民・田畑さん 経済効果波及を

維新・吉田さん 非自民の選択肢

共産・高橋さん 政権批判票狙う

 十二月二日公示の衆院選に向け、前哨戦がヒートアップしている。富山1区は、自民党前職の田畑裕明さん(41)、維新の党新人の吉田豊史さん(44)、共産党新人の高橋渡さん(51)が出馬表明しており、三つどもえの公算が大きい。三陣営の動きを追った。(衆院選取材班)

 田畑さんは、自公が政権復帰した二年前の衆院選で、政権交代を象徴するように当時前職だった民主党の村井宗明さんを破って初当選。今回は挑戦を受ける立場で、衆院解散後は企業や支援者を回り、基礎票固めに力を入れている。

 街頭ではアベノミクスの成果を強調し、「まだ道半ば。経済効果を富山にも波及させるため、政権を続けさせて」と訴えている。

 二十九日は、富山市内であった森雅志富山市長の講演会に出席。田畑さんは聴衆に「今回の相手は“野党統一候補”で油断は大敵。支援がほしい」と求めた。

 元県議の吉田さんは、前回涙をのんだ富山1区に再挑戦する。今回、野党の共倒れを防ぐため村井さんが政界引退し、共産を除く“野党共闘”が実現する形に。二十九日には村井さんに会い、「非自民で力を合わせ、新たな選択肢を示さなければ」と必勝を誓った。

 ただ、解散直前になって維新に公認申請する慌ただしさで、選挙準備で党の助けも少なく、事務所の確保やポスター制作を自らがこなした。その間も毎朝のつじ立ちは続けており、二十七日には選対本部を設置。活動を本格化させ「最終盤に巻き返す」と意気込む。

 前回衆院選を含め三度目の国政挑戦となる高橋さんは、解散後は毎日、車通りの多い幹線道路で声をからす。選挙区内をくまなく回って街宣し、環太平洋連携協定(TPP)交渉からの撤退や集団的自衛権行使容認への反対を訴える。狙いは政権への批判票だ。

 特に市民生活に身近な消費税増税に反対する姿勢を強調し、自公政権との対立軸としての党の存在感を際だたせようと躍起だ。二十八日の事務所開きでも「消費税8%で既に生活が大変になっている中、10%増税は絶対にやってはならない」と声を張り上げた。

民主県連 全3区 自主投票

 民主党富山県連は二十九日、富山市内で常任幹事会を開き、独自候補擁立を断念した衆院選の県内三小選挙区すべてを自主投票とすることを決めた。富山1区に出馬する維新の党の新人吉田豊史氏(44)から推薦要請があったが、見送った。

 県連の高田一郎代表は会見で「擁立しないことが選挙協力」との考えをあらためて示し、「連合富山や支援労組との関わりを考え、他党への選挙協力を一気に進めるのは難しい」と自主投票とした理由を説明。二十七日から協議を始めた維新との共通政策については「衆院選後に詰めていきたい」と述べた。一方、吉田氏は二十九日、民主党公認で1区での出馬を期待されながら政界引退を表明した村井宗明元衆院議員と面会。吉田氏が支援を求めたのに対し、村井氏は「市民目線を貫いてほしい」と激励して支援する姿勢を示した。 (広田和也、伊勢村優樹)