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富山ニュース

迫る決戦訴え加速 自民4氏勝利へ気勢

 衆院が解散し事実上の選挙戦に突入した二十一日、東京・永田町では富山県関係の自民党前職四人も、任期二年間をゆっくり振り返る間もなく、十二月十四日投開票の短期決戦の準備を進めた。県内でも出馬予定の野党の新人が支持を広げようと奔走。候補未定の党は公示日をにらみながら選考作業を急いだ。(衆院選取材班)

報道陣に衆院解散の心境などを語る田畑裕明氏=21日、衆院第1議員会館で

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 富山1区の田畑裕明さん(41)は、所属した厚生労働委員会で社会保障の指針づくりなどに関わった。「あっという間の二年間」と振り返る。解散には「常在戦場。いつあってもおかしくないと思っていた」とすっきりとした表情を見せた。

 その上で「消費税10%引き上げの先送り。公約と違うことをしようとするのだから、その信を問う選挙に大義はある」と強調。激戦が予想されるが「楽な選挙なんてない。経済政策やデフレ脱却の意義をしっかり訴えたい」と前を向いた。

 七期目を目指す富山2区の宮腰光寛さん(63)は「数年に一度こういう日が来るが、いつも同じ精神状態。いざ鎌倉。奮い立つ思いだ」と顔を紅潮させた。

衆院解散後、自民党の両院議員総会に向かう宮腰光寛氏=21日、国会で

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 「経済成長と財政再建の両立が一番だが、外交と安全保障、限定的な集団的自衛権の行使などで党の考えを明確にし、国民の審判を仰ぐ」ときっぱり。党県連会長として「当然、1〜3区すべてで勝利する」と気勢を上げた。

 富山3区の橘慶一郎さん(53)は総務大臣政務官を務め、「電子カルテなど情報通信技術(ICT)で社会をどう変えるかという考え方に出合えた。ICT整備を進めない限り経済成長はない」と訴える。

慌ただしく電話する橘慶一郎氏=21日、衆院第1議員会館で

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 野党として民主政権を批判した前回選とは立場が変わる。選挙戦には「十日前まで想像していなかった」と正直に話すが、「これまでやってきたこと、これからやりたいことを訴えていく」と力を込めた。

 前回選の比例北陸信越ブロックで初当選した永山文雄さん(64)は取材に「比例名簿に載るかもしれないが、今は分からない。党本部の判断に任せたい」と淡々と話した。

維新は新人公認、民主難航

 富山1区で非自民勢力の結集を目指して出馬する新人で元県議の吉田豊史さん(44)は、解散後に維新の党から正式に公認を受けた。JR富山駅前で早速演説を行い、「与党が今さら言っている軽減税率は、最初から弱い者のために用意しておくべきではなかったのか」とアベノミクスを批判。「まず弱い者の立場を政治が代弁しないといけない」と訴えた。二十二日に党県総支部を設立、三十日には事務所開きを予定する。

 共産党の新人はいずれも既に選挙区を奔走。1区の高橋渡さん(51)は富山市内の二カ所で「集団的自衛権の行使容認と原発再稼働は許さない」と演説。2区の平崎功さん(58)は魚津市内で「農業と地域経済を壊すTPP交渉から撤退すべきだ」、3区の坂本洋史さん(44)は高岡市内で「アベノミクスは失敗。増税に断固反対する」と訴えた。

 民主党県連は、1区で出馬要請していた元衆院議員の村井宗明さん(41)が政界引退を表明し候補者選考が白紙に。2、3区を中心に擁立を模索するが難航している。「維新との党本部間での調整結果を待つ」(県連幹部)状況だ。

 社民党県連は2区での候補擁立が最終調整を迎え、1区でも候補擁立を探る。柴義治県連幹事長は「吉田忠智党首が来県する二十三日には発表できるようにしたい」と話した。