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静岡ニュース

<記者が見た衆院選>(上) 自民堅調   

◆陣営引き締めに必死

着々と進められる開票作業。投票率は低調だった=浜松市浜北区の浜北体育館で

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 十四日投開票の衆院選は、自民党が全国の勢い通りに県内でも手堅く乗り切った。取材に走り回った担当記者が選挙戦を振り返った。

 −突然の解散・総選挙は自民に楽観ムードがあったはず。

 記者A 中東部の自民陣営では、自民圧勝のムードが広がると幹部が引き締めに必死だった。安倍首相から送られた「油断大敵」というコピー紙を事務所中に二十枚近く張り出すほど念の入れようだった。

 記者B 中西部の陣営では序盤から大差の勝利を確信していた。ただ、麻生副総理や谷垣幹事長らが続々と応援に入り、候補者本人も「これだけテコ入れがあるのは危機感があるから」とも。徐々に警戒感を強めていった。

 記者C 県西部の前職は最後まで余裕があった。「日本一」と豪語する後援会も盤石で、相手が落下傘だったのも大きい。県外への応援に忙しく、地元不在での戦いにも全く響いていなかった。

 記者D 比例で議席増を狙う公明党との連携も効いた。県西部の自民候補者の演説会では必ず「比例区は公明党、東海ブロック三議席奪還」の張り紙があった。結果的に小選挙区、比例とも前回より票を伸ばした。

 −県内小選挙区の投票率は前回より6・14ポイント下がり55・61%。自民優勢に拍車をかけた。

 記者A 西部の自民陣営は「個人演説会に来る人は以前の三分の一。昔なら負ける選挙だ」と嘆いていた。準備期間が短く、民主の候補者調整が進まなかったことが功を奏した。

 記者B 中東部の選挙関連のイベントでは客が誰も来ないこともあり、関心の低さに驚いた。野党が対立軸を鮮明にできなかったことが響いたはずだ。

 記者B 無党派層が投票に行かなくなることは民主には致命的だった。東部の民主前職は、集会で投票を呼び掛けるのぼり旗を掲げたり、ホームページなどでは「白票を投じることも政権を認めることになる」と呼び掛けていた。