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静岡ニュース

県内有権者 声相次ぐ

◆経済対策 膨らむ期待 重要政策 手法に不安

 自民、公明両党合わせて議席の三分の二を獲得した衆院選から一夜明けた十五日、静岡県内の有権者からは経済対策への期待の一方、強引な政治手法がとられないかの心配や、原発再稼働問題に慎重に臨むよう求める声が寄せられた。

 「自民が大勝したのは景気回復への期待の表れ」と話すのは、富士市の主婦佐野洋子さん(35)。静岡市葵区の美容用品卸業の山本健太さん(23)も「アベノミクスはいいと思う。まだ勤め先での経済効果は感じられないけど、悪くはなっていない」と好意的に受け止める。

 一方、与党が衆院の三分の二以上を占めるため、参院で法案が否決された場合でも再可決して成立させられる。公示前と同じ「一強多弱」の状態が続くことに不安も聞かれた。

 浜松市南区の部品製造会社経営の長谷川武さん(59)は「経済だけでなく、原発や特定秘密保護法の問題も争点にすべきだった」と指摘した。湖西市新居町の主婦山下美恵子さん(71)は「与党がこれだけ勝つと、庶民の声に耳を傾けないまま政策を推し進めないか心配」。パート社員下嶋隆さん(63)も「与党に対抗する政党がなく、政治に緊張感がなくなりそう」と不安を口にした。

 磐田市のギャラリー経営の原明子さん(63)は「国民が納得する政策決定の方法を取って」と注文した。

 県内は中部電力浜岡原発(御前崎市)を抱え、原発政策への関心も高い。御前崎市の男性会社員(46)は「選挙戦では経済政策ばかりで、エネルギー問題が最後まで注目されなくて残念」と振り返る。「安倍首相がさらに強気になり、強引に再稼働を進めないか心配だ。与党の勝利は、国民が再稼働を認めたことにはつながらない」と語気を強めた。

◆川勝知事が注文 「圧勝におごらず 国民の声に耳を」 

 静岡県の川勝平太知事は十五日、与党が三分の二を超える議席となった衆院選の結果を受け「圧勝におごらず、国民の声に耳を傾けた政権運営に努めてほしい」と呼び掛けるコメントを発表した。

 川勝知事は「アベノミクスの恩恵は中小企業や地方の景気回復に直結せず、個人消費も伸び悩んでいる」と指摘。今後の成長戦略について「消費サイドの柱である暮らしを根本的に良くし、内需拡大につなげ、地方創生に全力で取り組んでほしい」と求めた。

(衆院選取材班)