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静岡ニュース

<主張点検> 原発政策違い鮮明   

◆自民「減らす」 野党「ゼロに」

 二〇三〇年代のエネルギー政策をどう考えるか。中日新聞社が衆院選の静岡県内小選挙区の候補者二十六人に行ったアンケートでは、自民党の八人全員が「原発を減らす」と回答。選択肢を選ばなかった民主党の一人を除き、野党と無所属の十七人は「原発ゼロ」と答え、違いを見せた。二十六人全員が再生可能エネルギーを増やすことで一致。原発の現状維持や増設すると答えた候補者はいなかった。

 安倍政権は「安全が確認された原発は再稼働させる」とし、自民は衆院選の公約で、原発を「重要なベースロード電源」と位置付けている。県内の自民候補は「再生エネが普及するまでの過渡期」「徐々に発電源の構成を変えることは現実的」など、現在は稼働している原発はないものの、将来にわたり一定の原発依存は仕方ないとの見方が並んだ。

 野党候補は、再生エネの利用促進で技術革新や成長戦略につなげることなどを主張。再稼働に反対する意見も目立った。

 袋井市の平野栄子さん(70)は「次の世代の子どもや孫のことを考えれば原発はなくした方が良いが、即ストップというのは難しいのでは」と、「減原発」の考え方にうなずく。段階的に減らしながら再生エネを普及させるのが望ましいと話した。

 牧之原市の制御盤製造会社役員の冨永裕真さん(39)も「電力需要を考えると原発ゼロは難しい」とみる。再生エネについては、市内外で普及が進む太陽光発電は景観などに問題があるとの考え。国には海水を利用した波力発電など自然に優しい再生エネの研究を進めてほしいと望んだ。

 浜岡原発が立地する御前崎市の主婦(36)は、すべての候補者が再生エネの増加に同意したことを「原発は危険だし、使用済み核燃料の問題もあるから当然。(再生エネは)子どもたちの安全な未来のために絶対必要」と願った。

 ただ、安倍政権は、原発を重要な基幹電源と位置付ける。年明けにも九州電力川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県)が再稼働する見通しだ。御前崎市の主婦は、「(再生エネの開発・普及を)全力で始めてほしいけど、選挙が終わればあやふやになりそう」と不信感も口にした。

(衆院選取材班)

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