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静岡ニュース

学生ら「投票行こう」

◆浜松・磐田駅前でビラ配り啓発

 衆院選の投開票日が十四日に迫る中、フリーターや大学生ら若者たちが「自分の意思で未来を選ぼう」と、JR浜松駅前と磐田駅前で、選挙の争点を記したビラ配りをして投票を呼び掛けている。

 ビラ配りをしているのは十四人。中には投票に行ったことがないという若者も加わっている。浜松市の弁護士、内山宙(ひろし)弁護士(40)やフリースクール校長の提案をきっかけに集まった。

 有権者に客観的なデータを投票の判断材料にしてもらおうと、株価や実質賃金の動き、集団的自衛権や特定秘密保護法への賛成・反対の意見などを載せたチラシを作製。通勤通学時間帯や土日に配布している。

 「選挙に行っても変わらない」「政治家が信用できない」と通行人から言われることがある。

 ビラの作製を手伝ったフリースクールのスタッフ池上千絵さん(23)=同市東区=も、投票率が低くても重要政策が決まって社会が変化していくことに漠然とした不安を持っていた。

 「政治は自分たちとは遠い存在に思えるけど、選挙は結局、自分の利益不利益を選ぶもの。投票に行くのは自分のため」と話す。

◆争点かみ砕き「関心を」

 一方で「候補者の公約を見ても意味がわからない」というのも事実。ビラに出てくる専門用語には簡単な解説を加えて身近な話題に感じてもらえるように工夫した。

 政治に関心がない若者には、社会のことをかみ砕いて教えてくれる信頼できる大人とのつながりが大切という。今回の選挙では「世論調査で結果が見えているような選挙だけど、投票に行く人が増えれば別の可能性があるかもしれない」と一票の重さを伝えたい。

 「政治無関心者だった。票を入れたいと思うきっかけもなかった」と話すのはアルバイトで販売員をしている同市浜北区の村松美里さん(29)。郵政民営化が争点になった二〇〇五年の衆院選を最後に投票に行かなくなった。

 だが、インターネットの交流サイト「フェイスブック」で、フリースクール校長の政治に関する発言を見て、「政策に思いをはせると身近な問題に見えてきた」と関心を持つようになった。

 ビラの配布のほか、「選挙に行く?」と日常的に知人に声を掛けている。「身近な人と直接、政治の話題をすることが大切だと思う。選挙に行く人は周囲への声掛けをしてほしい」と力を込めた。

 得票率が低くても、組織票などで政権が決まる選挙に疑問を持ち、活動を発案した内山さんは「政治に不満を持っていても選挙に行かない人がいる。入れたい候補者がいなくても、まずいと思う政策を投票で止めるのも選挙」と、投票の意義を訴えている。

◆ネットでも呼び掛け

 街頭活動の参加者は、ネットを使った選挙キャンペーンもしている。

 村松さんは、フェイスブックで「選挙に行こう!アクション」として、ビラ配りの活動を紹介するページを開設。参加者を募ったり、ビラを掲載してネット上で広めることを促したりしている。自分の個人のページでも、自らの手や顔に投票を呼び掛けるメッセージを書き込んだ写真を紹介する。

 内山さんも短文投稿サイト「ツイッター」を利用。風景や動物の写真を背景に「選挙で決めるのは自分の立ち位置」「『投票しても何も変わらない』のは投票してないから」「気付いた人から民主主義を」と記した自作のフォトメッセージを発信している。

(木許はるみ)