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静岡ニュース

<主張点検> 特定秘密保護法

◆自民候補 党の方針に追随

 特定秘密保護法が十日施行された。中日新聞社が衆院選の静岡県内小選挙区の候補者二十六人に行ったアンケートでは、七人が「賛成」と回答。十三人が「反対」、四人が「分からない、どちらでもない」と続き、自民党と維新の党の二人が無回答だった。 

 同法は、安全保障上の機密事項を管理するため、重要情報を漏らした公務員や民間人を罰する内容。半面、政府の意のままに秘密が指定され、国民に必要な情報が知らされない恐れがあるとの心配も残る。

 賛成は自民候補七人。「国家防衛、テロ防止に必要」「外国から重要機密を入手するため必要」との理由が目立つ。反対は共産党の八人全員と民主党四人、無所属一人。「国民の知る権利と報道の自由が守られない」「(国が)都合の悪いことは隠す悪法」などが並んだ。

 分からない、どちらでもないは民主三人と維新一人。「秘密保護は必要だが、今の法律には反対」といった意見があった。

 有権者からは、国民の「知る権利」が侵されるかもしれないとの不安から、厳しい声が聞かれた。

 賛成意見が並ぶ自民候補に対し、浜松市中区の土屋京子さん(74)は「党の方針に追随しているだけに見える。もっと候補者個人の信念を追求してほしい」と注文する。

 民主候補の「国は、知る権利について、国民が持つ疑問に答えていない」との意見にうなずき、「法律にはあいまいな内容もあり、政府の説明も分かりにくい」と話し、秘密の定義やトラブルが起きたときの対処法の説明を求めた。

 静岡市葵区の主婦勝又加恵子さん(42)も「一般の国民は法律を理解していないし身近に感じていない。秘密の線引きも明確でない」と同意見。同法では、秘密を漏らした公務員に加え、知ろうとした側も処罰対象となる。「父親が新聞社に勤めていたので神経質になる」とも話した。

 富士市の元高校教諭、牧野晃一さん(67)は、外国の機密情報を入手できるとする賛成論が引っ掛かる。「つまりは最新兵器などの軍事情報だろう。憲法九条の精神に照らせば、知る必要がない」とバッサリ。政権に都合の悪い情報を簡単に隠せるようになると危ぶみ、同法の廃止を望んだ。 

(衆院選取材班)

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