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静岡ニュース

選挙区なう 1区・2区

 後半戦に突入した衆院選。県内では二十六人の候補者が激しい選挙戦を繰り広げている。各党とも党首級が次々と県内入りし、有権者に支持を訴える。十四日の投開票に向けて走り続ける各候補の戦いを、小選挙区ごとに追った。

◆1区 自、民、維、共 4党激突

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 静岡市葵区で開かれた上川陽子さんの出陣式。千人を超える支援者らが集まった。壇上には連立を組む公明前職の大口善徳さん(59)や農協幹部、自民党の市議・県議の姿も。「みんなが団結できるかが選挙の最大の争点です」。上川さんの絶叫が響き渡った。

 現職法相として臨む選挙戦。手厚い組織で優位に立つが、陣営幹部は「他候補の応援や公務で本人がいない日も多い。周囲がどれだけ動けるかが勝負だ」と気を引き締める。

 「牧野先生にもう一度国会に戻ってもらいたい」。牧野聖修さんの六日の応援演説に駆け付けたのは、静岡地裁で再審開始決定を受けた袴田巌さん(78)の姉秀子さん(81)。葵区の商店街で、冤罪(えんざい)問題の解決に取り組んできた牧野さんへの支持を訴えた。

 牧野さんは「政治活動で一緒に汗を流した仲間がいる。これまでの実績と思いを伝えたい」と強調。一日三十回を超える街頭演説を繰り返す。

 自民優勢を示す世論調査に小池政就さんは危機感を強める。五日夕の繁華街では、県内入りした江田憲司共同代表とともに「安倍政権に三百議席も与えたら誰も暴走を止められない」と訴えた。

 国会議員の定数削減など「身を切る改革」と増税反対を唱え、しがらみとの決別を掲げる。集票力のある企業、団体の支援を受けないだけに「どれだけ多くの人を投票に行かせられるかがポイント」と浮動票獲得を狙う。

 河瀬幸代さんは「平和を巡って曲がり角」と、集団的自衛権行使容認への転換や経済政策などで政権批判を強める。七日午後の商店街では「消費税10%増税はしっかり中止」と真っ先に訴えた。雇用確保や脱原発など党の主張を前面に押し出し、比例代表候補とともに議席確保を目指す。

◆2区 経済政策を問う3候補

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 公示前日の朝、JR焼津駅南口。井林辰憲さんは集まった二百人を前にアベノミクスの効果を語り「この地域の経済再生を」と訴え深々と頭を下げた。「政治の基本」とする地元での街頭演説は初当選からの二年で千回を超えた。

 公式ブログは以前からほぼ毎日更新し、インターネットの選挙運動解禁を受けて公示後も日々意気込みをつづる。支持層は盤石だ。しかしあえて切り込む。「解散時期をめぐり批判が出る、そういう政治をそもそも変えなきゃいけない」。自民党の直すべきところは直す。先輩議員の国政報告会であいさつした時も、率直に思いを述べた。

 松尾勉さんは十一月初め、かばん一つで藤枝市に来た。出身は群馬県。環境省で東京電力福島第一原発事故の対応に当たった経験から「未来を拓(ひら)く」をモットーに環境への影響を考えたエネルギー政策などを訴える。

 地縁がないからこそ、素直に言う。「ずっとこの地域の勉強をしていきたい。住民に本当に寄り添う政治をする」。アベノミクスは物価を上げ地域を疲弊させたと訴える。一方で、かつての民主党政権の失敗も認め「復活ののろしを自分が上げる」と力を込める。

 党の公約を叫びながら、自身の思いもほとばしる官僚出身の若い二候補。対する四ツ谷恵さんは「国民の立場に立つのか、財界や官僚の立場に立つのか。年齢や経歴に関係なく候補の立ち位置が問われている」と冷静に見つめる。

 浜岡原発の再稼働反対、10%への消費増税中止と、争点への賛否をはっきりと打ち出す。低所得者ほど負担が大きい消費税率をなぜ上げるのか。それよりも「庶民の所得を増やさないといけない」。弱い立場の人に寄り添う立ち位置を貫く。