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静岡ニュース

民主候補が「原発推進」 中電労組と協定

◆県内は4人

 衆院選で、東海四県(静岡、愛知、岐阜、三重)の中部電力管内から小選挙区で出馬した民主党候補者二十五人のうち少なくとも十八人が、民主党の支持母体である連合傘下の中電労組(組合員一万五千人)と「核燃料サイクル」の推進や「原子力の平和利用」を明記した政策協定を結んでいたことが中日新聞社の調べで分かった。協定は、労組が候補者を「推薦」するかどうかを決める際の条件だが、同党は衆院選公約で二〇三〇年代の原発ゼロを掲げている。

◆推薦条件、党公約と矛盾?

 中電労組が作成した協定書によると、使用済み燃料を再処理して再び使えるようにする核燃料サイクルについて「自給可能なエネルギー源」と位置付け、「安全・安心を最優先に進める」と明記。原発の推進などを意味する「原子力の平和利用」も、同様に「進める」と記載している。

 民主党は衆院選公約で、三〇年代の原発ゼロに向け「あらゆる政策資源を投入」とうたい、公約を補完する位置付けの「政策集」では、核燃料サイクルを「本質的な必要性」などを含めて「あり方を見直す」と書いている。

 本紙が陣営などに確認したところ、政策協定を結んだ民主候補は愛知が八人、岐阜と三重がそれぞれ三人、静岡が四人いた。

 推薦を受けた岐阜の候補者は、政策協定と党の方針は「矛盾しない」と回答。再生可能エネルギーの供給量を現在の需要に見合うよう即時に引き上げるのは「時間がかかりすぎる」ことを理由に挙げた。静岡の候補者は「現実的にゼロを目指すことが大事。原発で働く人の生活の保障は当然だ」と話した。一方、「党の脱原発の方針と矛盾する」として労組との協定を結ばない愛知の候補者もいた。

 推薦があれば、票のとりまとめや陣営スタッフの派遣を受けられる。ある陣営関係者は「労組の票は固い。自民に勢いがある現状では、固定票として、のどから手が出るほどほしい」と打ち明ける。

 中電労組は、一二年十二月の前回衆院選でも、民主党の候補と協定を結び、大半に推薦を出している。労組幹部は「われわれが必要と考えるエネルギー政策にご理解いただける候補を応援するのは当然だ」と話している。