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静岡ニュース

ネット遊説 票つなぐか 動画や日程、若者へ発信

インターネット上に公開する写真や動画を撮影する陣営のスタッフ=静岡市清水区で(石原猛撮影)

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 インターネット上での選挙活動が解禁された今回の衆院選。静岡県内の候補者も、交流サイト「フェイスブック」(FB)や短文投稿サイト「ツイッター」で活動の様子を紹介したり、ホームページ(HP)で遊説の動画を公開したりとフル活用している。一方、ネットの選挙活動まで手が回らない候補者や「得票には結び付かない」と割り切る陣営も。ネットでの情報発信には温度差がある。

 五日夜、県中部の自民前職が開いた「Q&Aセッション」。FBで有権者の質問に答えながら自身の考えや党の政策を紹介するイベントだ。軽減税率導入の是非や障害者年金の将来など、有権者から三十分ほどで八テーマの質問が寄せられ、この候補は一つずつ丁寧に答えていた。

 「いよいよ選挙戦が始まりました」。県中部の民主元職は公示日の夜九時ごろ、選挙戦への意気込みと出陣式の写真をFBに掲載した。十日ほど前にFBを始めたばかり。それでも同党の参院議員が応援コメントを書き込むと、この議員がFB上で交流している「友達」千人以上が候補者の投稿を目にすることになった。陣営の担当者は「候補本人のネット上の人脈は少なくても、民主党の地方議員や国会議員が協力できる。選挙戦直前からでも、活用する意義はあると考えた」と説明する。

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 演説の様子を動画で公開する別の民主元職も「昼間の演説を聞くことができない若い人たちに、少しでも自分の思いを伝えられたら」と期待を込める。

 ツイッターを駆使するのは県西部の維新新人。三千人余りのフォロワー(読者)に「思いの熱さは、寒さに負けません」「明日も全力でいきます!」と発信している。ただ自民、民主、維新のほぼ全候補者が活用するFBに対し、ツイッターは掲載できる文字数に制限がある。遊説日程やHPの更新を知らせるのに使うケースが多いようだ。

◆街頭重視の陣営も

 一方、公示二週間前に出馬を表明した共産党の候補者の多くは「そこまで手が回らなかった」とネット上での選挙活動をしていない。党県委員会の担当者は「党本部のHPにはゆるキャラを使った政策PRサイト『カクサン(拡散)部』がある。若い人に党の考えを広められたら」と話す。

 ネット選挙は昨夏の解禁から日が浅く、県中部の陣営幹部からは「若い人たちはあまり選挙に行かず、ネットでの選挙活動は票に結び付かない。結局のところ、地道な街頭活動でしか支持は広げられない」との声も。ネットを積極的に活用する候補者も含め、あくまで従来の選挙活動を重視している。

(石原猛)