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静岡ニュース

「本人不在」との闘い 県内の閣僚や有名候補

◆公務や応援 地元で「守り」徹底も

 公示後初の週末を迎える衆院選。静岡県内の現職閣僚や野党の有名候補者は、公務や応援演説で全国を飛び回りながら、自らの選挙活動をこなす戦いをしている。知名度は高いが、「お国入り」して有権者に直接訴える機会が減る不利は避けられない。それぞれの選挙戦を追った。

 法相の自民前職上川陽子さん(61)は、十二日間の選挙戦で少なくとも三日は地元1区を離れるため「二倍の密度で動かないと」と気を引き締める。人出が見込める日曜日の七日も県外へ応援予定。陣営は「思うように日程が組めないのはもどかしい」と気をもむ。

 選挙中の海外出張という前代未聞の事態に直面する4区の自民前職望月義夫さん(67)。環境相として、ペルーで開かれている気候変動枠組み条約の第二十回締約国会議(COP20)で、現地時間九日に始まる閣僚級会合などに出席する。

 「国の仕事が第一だが、許す限りの時間を地元有権者と会うのに使いたい」と、出発ぎりぎりまで遊説を続けるつもりだ。

 衆院解散前に、後援会の政治資金収支報告書に事実と異なる記載があった「政治とカネ」の問題が発覚。他候補の応援演説は控え、守りの戦いに徹している。

 望月さんは「(問題について)選挙区の皆さんによく説明した。信頼していただいている」と強調。街頭演説では環境相としての実績を中心に訴えている。

 地元政界関係者からは「地元で顔を見せたらどうしても政治とカネの話になる。だったら海外で頑張る姿をテレビで流してもらった方が良い」との声も聞かれた。

 「政治を動かすには仲間が必要。優秀な若手を国会の場に引き上げる」と、応援の遊説で全国を駆け巡る5区の民主前職細野豪志さん(43)。公示日は県内の候補を応援し、選挙区入りしたのは夜になってから。本人が5区で活動するのは五、六日の二日間だけだ。

 不在の間は支持基盤の労働組合が実動部隊となるほか、選挙区内の民主系市議や町議が細野氏の訴えを代弁して回っている。

 党政調会長として遊説に回り、一日ほどしか地元入りできなかった前回選に比べ、本人が訴える時間は長いが、陣営からは「ほとんど顔が見えないのは厳しい」と不安の声もある。

 7区の外務副大臣の自民前職城内実さん(49)は、北遠の山間部から浜名湖畔までの選挙区。「広いから地元に張り付いて回りたいけど、三期目にもなると、若手の応援にも行かなくてはならない」と、五日間は県内外の自民党候補者の応援に向かう予定だ。

 不在がちな分、地元にいる日は選挙カーで細かく回る。落選も一度経験しているだけに、後援会も組織づくりに力を入れてきた。「一致団結して勝ち抜きたい」と意気込む。

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 このほか立候補者は1区は河瀬幸代さん(共新)、小池政就さん(維前)、牧野聖修さん(民元)。4区は杉田保雄さん(共新)、田村謙治さん(民元)。5区は大庭桃子さん(共新)、吉川赳さん(自前)、7区は野沢正司さん(共新)、松本泰高さん(民新)。

(衆院選取材班)