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静岡ニュース

<世論調査> 小選挙区 自民、堅調な戦い展開 民主巻き返しも

 中日新聞社が三日まとめた世論調査では、自民は前回選ほどの勢いはないが、県内八小選挙区のうち、五選挙区で優位に立ち、堅調な戦いを展開している。

 自民は前回も今回も支持政党で一位。ただ、比例代表でも全選挙区で自民が優勢だった前回に比べ、今回は民主が一つの区で一位を奪還した。支持政党二位の民主は二選挙区で優勢となり、一選挙区は自民と接戦を繰り広げている。

 支持政党三位の維新は前回ほどの勢いを失っており、既成政党に不満を持つ層への浸透が課題だ。

 一方で五割が小選挙区、四割が比例代表の投票先が未定で、投開票日まで流動的だ。=文中敬称略、投票日基準の満年齢、<前>は比例代表

◆1区 現職法相の上川優位

 河瀬 幸代 63 共新

 上川 陽子 61 自前

 小池 政就 40 維<前>

 牧野 聖修 69 民元

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 現職法相の上川が優位に立つ。前回苦杯をなめた牧野と議席保持を目指す小池が追い、河瀬が続く。ただ選挙に関心があると答えた層の四割超がまだ投票先を決めていない。

 上川は自民支持層のほとんどを固め、公明支持層にも幅広い支持が広がる。女性からの支持が厚く、無党派層にも浸透しつつある。

 牧野は民主支持層を固め、中高年に支持を広げつつある。無党派層からも一定の支持を得ている。小池は維新支持層を固め、二十〜三十代に支持が広がりつつあるが、無党派層への浸透に苦戦する。河瀬は共産支持層を固めたが広がりは薄い。

 重視する政策では福祉や社会保障が45・9%に達し、県内選挙区で最多だった。

◆2区 井林が大きくリード

 松尾  勉 30 民新

 井林 辰憲 38 自前

 四ツ谷 恵 62 共新

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 井林が大きくリードし、松尾、四ツ谷が追う展開。六割がまだ投票先を決めていない。

 投票先を決めた人では、井林が自民、公明支持層のほとんどを手堅く固め、維新支持層にも浸透している。党の組織力を生かし、男女や年代、職業別のすべてで他候補を上回っている。

 松尾は民主支持層を中心に無党派層からも一定の支持を取り付けており、巻き返しを狙う。四ツ谷は共産党支持層以外は広がらず、苦戦している。

 投票で重視することに経済政策を挙げる人が七割と、県内小選挙区の中で最も多かった。会社員や主婦を中心に、アベノミクスで生活が悪くなったと答えた人も多く、関心の高さが浮き彫りになった。

◆3区 宮沢優位、小山が猛追

 小山 展弘 38 民元

 松浦 敏夫 62 共新

 宮沢 博行 39 自前

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 二期目を狙う宮沢が優位に立ち、小山が猛追する。松浦は離されている。ただ、投票先をまだ決めていない人もほぼ半数いる。

 投票先を決めている人のうち、宮沢は自民支持層の大半と公明支持層を固めた。

 県内の小選挙区で唯一、民主と維新の共闘が実現した3区。小山は民主のほか維新支持層にも浸透し、無党派層からも一定の支持を集めた。松浦は共産支持層以外への広がりはない。

 中部電力浜岡原発(御前崎市)のお膝元だけに、原発政策への関心は高く、四人に一人が投票の際に重視すると回答した。このうち投票先を決めている人の支持は小山が最も厚く、宮沢が続く。脱原発を訴える松浦は伸び悩んでいる。

◆4区 望月と田村、競り合う

 杉田 保雄 68 共新

 望月 義夫 67 自前

 田村 謙治 46 民元

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 七選を目指す現職環境相の望月と、返り咲きの四選を目指す田村が競り合う。杉田は出遅れている。投票先を決めていない人が半数を超え、特に男性の64%が投票先未定だ。

 望月は民間企業の社員や自営業者から厚い支持を集め、経済政策を重視すると答えた層にも浸透。一方、自民支持層を固めるのが遅れ、県内選挙区で最も自民支持率が高いのを生かし切れていない。

 田村は民主と維新の支持層を固め、無党派層では一歩リード。二十〜三十代や、地方活性化を重視する層から支持が厚い。杉田は共産支持層を固めつつある。

 重視する課題で「政治とカネ」が五番目に多く、望月の政治資金収支報告書未記載問題の影響もうかがえる。

◆5区 細野が安定した戦い

 細野 豪志 43 民前

 大庭 桃子 58 共新

 吉川  赳 32 自<前>

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細野は民主党の若手リーダーとして全国を飛び回り、自身の選挙区は留守にしがちだが安定した戦い。吉川と大庭を大きく引き離している。ただ、まだ投票先を決めていない人は半数近くいる。

 細野は維新や支持政党を持たない無党派層に加え、自民支持層の一部からも支持されている。吉川は公明支持層に浸透しているが大きな広がりにはなっていない。大庭は共産支持層の票を固めた。

 支持政党は自民が三割と最も高く、民主は無党派層とほぼ同じ。

 重視する課題では、半数近くが経済政策を挙げた。このうち八割近くが吉川を支持している。米軍のキャンプ富士(御殿場市)のお膝元だが、集団的自衛権への関心はそれほど高くなかった。

◆6区 渡辺リード、勝俣追う

 勝俣 孝明 38 自<前>

 佐藤 龍彦 38 共新

 渡辺  周 53 民前

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 強固な地盤を持つ渡辺がリードし、前回は比例復活に甘んじた勝俣が追う展開。佐藤は出遅れている。ただ半数以上はまだ投票先を決めていない。

 渡辺は民主支持層を固めたほか、支持政党なしの無党派層に深く浸透。若い世代や原発政策を重視する人にも支持を広げている。

 勝俣はアベノミクスで生活が良くなったと答えた人のほか、中高年に浸透しつつある。重視する課題で経済政策を挙げた人の支持は、渡辺と勝俣で二分。

 佐藤は共産支持層の半数超の支持を集めている。ただ一部は渡辺に流れている。

 支持政党は自民と民主が競り合っている。半数近くが投票の際、経済政策を重視すると答え、福祉や社会保障への関心も高い。

◆7区 城内、他候補引き離す

 野沢 正司 65 共新

 城内  実 49 自前

 松本 泰高 67 民新

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 城内が盤石の態勢で、松本と野沢を大きく引き離す。ただ、四割超はまだ投票先を決めていない。

 城内は男女や年代、職業別のすべてで他候補をしのぐ支持を集めている。自民支持層を固めているほか、公明、維新支持層の一部にも食い込んでいる。

 松本は民主、野沢は共産の支持層以外には浸透できておらず、厳しい戦いとなっている。

 支持政党は自民が他を引き離し、民主、維新、公明の順で続いている。

 有権者が最も重視する課題では、経済政策がトップ。このうち八割近くが城内を支持している。

 このほか関心が高い課題では福祉や社会保障、原発政策、政治とカネが挙がった。

◆8区 経済政策重視が最多

 源馬謙太郎 41 維新

 古橋 和大 38 無新

 塩谷  立 64 自前

 落合 勝二 70 共新

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 重視する課題は経済政策が最も多かった。特定秘密保護法は18・3%で、一割未満の他の選挙区に比べて関心が高かった。

 支持政党は自民が40%。民主、共産、維新の順で続いている。自民は三十、四十代の支持が厚く、共産と維新は二十代、民主は六十代以上に浸透している。

 グラフは上から「投票先」「支持政党」「重視する課題」。重視する課題は9項目から2つを選んでもらい、「その他」を除く上位5項目をグラフにした。

 ※小数点第2位四捨五入のため合計が100%にならない場合がある。