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滋賀ニュース

4党火花、攻勢激化 終盤ルポ4区

 「ガンバロー」。演説会場に熱気を帯びた声が重なる。武藤さんと並んでこぶしを突き上げるのは自民、公明の県議と市議。与党優勢の報道後も、組織力を生かした保守票の積み上げに余念がない。武藤さんは「支持を拡大する攻めの選挙を貫く」つもりだ。

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 毎夜、複数の会場で開く演説会はいずれも聴衆でぎっしり。母の智恵さん(55)がマイクを握って「貴也を支えて」と頭を下げると、涙ぐんで拍手を送る女性の姿もある。

 企業にも足を運び、業界団体などの推薦状は二百を越えた。「若者の反応も良い」と選対副部長の杉浦和人さん。四党がしのぎを削る激戦の中で十分な手応えを感じつつも、「最後まで引き締める」と緩みはない。

 冷え込みの厳しい田園地帯を選挙カーが走る。徳永さんは農家の戸別所得補償制度について語り、住宅街では子育て支援や介護の話をする。

 運動の中心となる街頭活動を通して、「反応は悪くない。昨年の参院選が民主にとって底だった」と思う。一方で、「『なぜ今選挙なのか』と争点を見いだせないでいる有権者も少なくない」とも感じている。

 選対本部長の西川勝彦さんは低投票率を心配しながら、「アベノミクスの誤解を解く努力を続ける」と表情を引き締めた。

 徳永さんは演説の最後にこう訴える。「今後、四年間の国のありようが問われる選挙だ。政権の暴走を食い止める力を私に与えてほしい」。

 前回、比例当選の岩永さんは演説で「地域の代弁者になるため、小選挙区で勝たせてほしい」と強調する。地元・甲賀市出身。初当選後の二年間で選挙区内を丹念に歩いた。「誰よりも地域を知っている」という自負からくる決意でもある。

 個人演説会も多く、「選挙の態勢は前回より上だ」(陣営)。ただ、前回は準備不足を補ってくれた党への追い風がほとんどない。与党優勢の報道を、選挙リーダーの谷永兼二さんは「政党支持率の差がそのまま出た」と分析し、「人物を選んでもらう戦いにしたい」と話す。

 岩永さんは「雰囲気は良くなってきた。全力で勝ち抜くだけだ」と運動を支える若いスタッフとともに街頭に立ち続ける。

 終盤戦を迎え、勢いに乗るのは西沢さん。三人の候補を追いかける立場だが、「共産躍進か」との報道を受けて「がらりと手応えが変わってきた」。連日十五カ所以上に及ぶ街頭演説でかすれた声にも充実感がにじむ。

 駅へ、住宅地へ、農村へと選挙区内を駆け回る。消費税増税や集団的自衛権行使容認など「安倍政権の暴走」に焦点を当て、党支持層以外への支持の広がりも目指す。電話作戦にも取り組む陣営の地区委員長野口正浩さんは「政権に怒っている人に実際に投票してもらわないといけない」と力を込めた。