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滋賀ニュース

焦点は無党派層に 終盤ルポ3区

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 通勤通学の利用者らで混雑する平日夜のJR草津駅。ロータリーで約一時間にわたって演説や有権者との握手を繰り返した武村さんは、隣の南草津駅に移動するために一人ホームで電車を待っていた。理由は「車より早いから」。

 陣営が最も重視するのは無党派層の取り込み。前回選挙時に毎晩複数箇所で開いていた個人演説会を原則各市一カ所に減らし、その分を駅頭での訴えに時間を割く。訴えるのは経済再生や「琵琶湖再生法」成立に向けた思いだ。

 優勢だと伝わる情勢にも「選挙期間中に(相手の)知名度が上がり、必ず詰められる」と気持ちを緩めない。それでも総括責任者の奥村芳正さんは、つじ立ちやミニ集会の積み重ねを通し、「これまで三日月大造知事を支持していた層への浸透にもつながっている」と手応えを口にする。

 対する小川さんは土曜の午前、後援会長の嘉田由紀子前知事と草津市内を練り歩いた。底冷えの寒さだったが、聞き覚えのある声、見覚えのある顔に多くの人が家から飛び出し手を差し出した。

 陣営は嘉田氏の“集票力”に期待する。選挙区の九百枚の候補者ポスター全てに顔写真。インターネットでは応援メッセージの動画配信も。選対本部長の大井豊さんは「時間がない中でやれることは限られている」。知名度不足による序盤の劣勢は織り込み済み。「ポスターのおかげで(有権者の反応が)温かくなってきた」(小川さん)と悲観はしていない。

 小川さんも個人演説会は一日一カ所程度にとどめ、不特定多数が集まる駅などで笑顔を振りまく。「顔と名前を知ってもらえたら流れは変わる」。自身に言い聞かせるように前を向く。

 二人を追う形の西川さんは公示以降、市議や共産党の後援会員と連携し、選挙活動を展開。街頭演説は一日二十カ所で行い、個人演説会を一日平均二会場で開く。「孫に借りた」という黒のダウンを着て、寒さをものともせず有権者に主張を届ける。

 日曜日の夕方のJR草津駅。西川さんは「格差を拡大する」としてアベノミクスを批判。消費税増税中止、原発再稼働反対に関しても立場の違いを鮮明にした。「自民と対決できるのは共産党だけだということを訴えたい」と話す。

 共産が議席を増やすとの情勢報道も励みになる。選対の馬場美代子さんは「有権者の期待を感じる。比例近畿ブロックでの議席増も目指し最後まで戦い抜く」と力を込める。