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長野ニュース

秘密兵器はイチゴパック 選管の仕事現場

開票効率を上げる秘密兵器のイチゴパック=箕輪町役場で

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 衆院選の投開票が十四日に迫り、各候補者の訴えには一段と力がこもる。気になる開票を担当するのは、自治体の選管。有権者の大切な一票を扱う開票作業は、どういう手順で行われるのだろう。意外と知られていない選管の仕事現場をのぞいてみた。

 箕輪町役場講堂で十一日、職員約三十五人が参加した開票作業の予行演習があった。「肩慣らしに小選挙区から始めましょう」。選管職員が声を掛けると、白い模擬票が黒い布で覆った机いっぱいに広がった。四台の机に分かれた職員たちは、記入内容に注意しながら、手際よく模擬票の束を整え、さばいていく。みるみるうちに票の山が積み上がった。

 選管は国政や自治体などの選挙を執行する。選挙運動や政治活動で使うチラシやポスターといった広報物の確認や、有権者への啓発なども担当。自治体によって専従だったり、通常業務と掛け持ちだったりする。

 注目が集まる開票作業は、速さと正確性が求められる。

開票作業のリハーサルをする箕輪町職員たち。本番で失敗は許されない=箕輪町役場で

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 衆院選小選挙区の開票をみると(1)投票箱から投票用紙を取り出す(2)上下と表裏をそろえ候補者ごとに仕分ける。判断に迷う票は判定担当者に回す(3)候補者ごとに正しく記入されているか確認(4)専用の機械に通して数を確認(5)有効無効を判定(6)集計整理し、開票速報を作成−というのが、大まかな流れ。このほか、開票立会人による確認作業もある。

 八月の県知事選、十一月の町長選と選挙が続く箕輪町選管も着々と開票準備を進めており、職員たちは、万全な態勢で本番を迎えようと意気込んでいる。

 町は二〇〇七年度から人材マネジメントの一環として、開票作業の効率化に着手。一一年の統一地方選の四十一道府県議選では、開票効率日本一の栄誉に輝いた。

 開票作業の速さの秘密を尋ねると、職員が取り出したのはイチゴを入れるプラスチック容器。見ると、投票用紙を仕分ける際にちょうど良い大きさだ。パックを振ると、仕分けた用紙の上下がそろって作業がしやすくなり、入れて運べば落とす心配がないという優れものだ。

 工夫はそれだけでない。立ち仕事の仕分け作業の負担を減らすため、事務机の高さをみぞおち辺りまでかさ上げしたり、開票所の職員の人員配置を見直したりと努力を重ねてきた。独自の技を学ぼうと、近隣自治体が開票の視察に訪れるほか、県外の自治体からも問い合わせがあるという。

 町選管は「選挙の投票は皆さんの権利。必ず投票に来てください」と呼び掛けながら、十四日を待っている。

(衆院選取材班)