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長野ニュース

<候補者の横顔>1区

 二日公示された衆院選で、県内五つの選挙区に立候補した十八人は師走の信州を駆け回って有権者に支持を訴えている。次の国政を担うのはどんな人物なのか。これまでの経歴や政治家を志した原点など候補者の「横顔」を紹介する。(上から届け出順)

◆日本という患者治療 宮沢隆仁さん(59)次前

 脳神経外科医として多くの患者を治療してきた。十数時間に及ぶ大手術の前には、「闘争心を高めて集中して臨む」。政治の世界に飛び込んで二年。政治家の仕事を「日本という患者を治療する」と例える。ただ、他の政治家は「医者と同じようにもっと緊張感を持ってやらないといけないのでは」と感じている。

 二〇一二年、橋下徹大阪市長が率いる維新政治塾に入塾。既成政党への怒りが原動力だった。立候補者に選ばれたことを電話で告げられると、二時間で出馬を決意した。「政治も医者も決断は速くないといけません」と笑う。

 趣味はサクソホン演奏や登山、テニスなど幅広い。中学三年まで長野市で育った。家族は妻と子ども三人。埼玉県越谷市南越谷。

◆同じ目線で話を聞く 武田良介さん(35)共新

 大学時代、広島と長崎の原水爆禁止世界大会に参加した。被爆者の生々しい体験談を聞くうちに「戦争体験者の声を政治に生かさなくては」と強く思った。三児の父となった今は「一人の青年も戦場に送らない」と訴え、集団的自衛権の行使容認に反対する。

 「相手と同じ目線に立って話を聞く」がポリシー。教育学部出身で、子どもと触れ合った教育実習の経験が生きている。「同じ目線で考えていることを伝えないと、何に悩んでいるのか聞かせてもらえない」。国政に初挑戦した前回選以降、年金暮らしの高齢者や商店主、農家の声に耳を傾けてきた。

 家庭内では、子どもを風呂に入れたり、寝かせたりするイクメン。趣味はスノーボード。長野市三輪。

◆農村の声集め中央へ 篠原孝さん(66)民前

 農林水産省官僚の時、羽田孜元首相から「政権交代は勢いでできるが、政権を維持することは難しい。農村地帯で支持を集められる政治家が必要だ」と政治家への転身を勧められた。八年間断り続けたが、勢いに押されて二〇〇三年に出馬し、初当選を果たした。「政治家を目指したことは一度もない。全くの受け身だった」と振り返る。

 党では、農政の目玉政策となる「農業者戸別所得補償制度」の立案に尽力。地方農家の支持獲得につなげ、〇九年の政権交代を後押しした。

 週末は必ず地元に戻り、支援者宅を回ったり、ミニ集会を開いたりして住民との対話の機会を大切にしている。たまに行く長野市内の温泉に入る時が、唯一息をつける時間という。中野市田麦。

◆医師の経験を政治に 小松裕さん(53)自前

 政治家を志したのは十年前。東大病院で消化器内科医として働いていたが、医師不足で現場は疲弊し、医学生は楽してお金を稼げる診療科を目指すようになっていた。

 「世のため人のためという意識が薄れている」。世の中を変えるなら政治と考え、県連の政治塾に参加した。公募で立候補が決まったのは、前回選の公示一カ月前だった。

 スポーツドクターとしてロンドン五輪などで選手団に帯同。「選手の不安を取り除くのが医師の仕事。みんなが元気に暮らすため不安を取り除くのは政治も同じ」と感じる。

 J2昇格を目指すAC長野パルセイロの応援にも通う。「パルセイロにはJ2に行ってもらい、おれも頑張って国会に戻る」と意気込む。長野市三輪。