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三重ニュース

<候補者の横顔> 2区

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◆広報経験、国政に生きた 島田佳和さん(44)=自前

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 小学校の卒業アルバムに、将来の夢を「内閣総理大臣」と書いた。「父は普通のサラリーマンで裕福でもない。就職してからは、政治家になる思いは心の隅に追いやっていた」。呼び覚ましたのは東日本大震災だった。

 福島県に住む両親は難を逃れたものの、いとこは津波に流され、伯母は避難所で亡くなった。「今の日本では愛する人の命を守れない。国のために尽力したい」。党県連の公募に応じ、骨をうずめる覚悟で地縁がない選挙区に飛び込んだ。

 新人として駆けた二年間は、「一次、二次、三次産業のどれも潜在力が高く、全国でも地方創生を引っ張れる選挙区」と再確認する日々だった。地域の人との結び付きはぐっと深まったと自負する。

 F1チームを運営している飲料メーカー「レッドブル」など二十年近い民間勤めでは、広報や宣伝を多く担当した。「そんな独自の経歴が、国政で十分役立つと実感できた」と振り返る。

 前回選の投開票日の前日に誕生した次男に続き、今年十月には長女が生まれ、三児のパパに。家族は横浜市で暮らすため、電話を欠かさない。趣味のクイズは、日ごろ得た知識を確認する実益と、息抜きを兼ねている。

 (鈴木智重)

◆福祉や雇用、切実さ肌身 中野武史さん(40)=共新

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 党地区委員長として地方の声に耳を傾け、国との交渉に臨んできた。「ここ二年で政治の構図は大きく変化した。政権与党の一連の手続きに、真っ向から対峙(たいじ)し、待ったをかける必要がある」。その身で知る住民感覚を原動力に「今こそ政策転換を」と訴える。

 立候補は衆参合わせて七回目。来春の統一地方選を見据えていたところに突然の解散。戸惑ったが、「いち早く暴走ストップを呼び掛けられる」と捉え、家族の後押しもあり打診を受けた。

 公立の都留文科大(山梨県)の三年で、学生自治会執行委員長を務めた。教授会や市長と直接交渉して設備改修などの要求を通し、対話の重要性を認識するようになった。

 高校生の時には祖母の介護を間近で見つめ、大学卒業後に務めたスーパーで、暗いうちに出勤し、深夜に帰るという「商品以外の色彩はなかった」ほどの激務を経験。政治を志す原点となっただけに、福祉や雇用を語る口調は熱を帯びる。

 長男(4つ)の誕生後、趣味のカヌーと登山は「お預け」だが、一家で川遊びに出掛けるのが楽しみ。「健康なくして政治活動なし」と歩くことを心掛け、昼休みにはジョギングで緑地を駆ける。

 (高畑章)

◆法整備、あきらめず結実 中川正春さん(64)=民前

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 前回選で自身は議席を守ったが、党は大敗。この二年間、再び野党を経験した。それでも「いま仕事がものすごく面白い」と感じるのは、与党時代から追い続けた課題が実を結び始めたからだ。

 例えば、電子書籍の著作権整備。電子書籍は著作権法で十分に保護されておらず、多くの海賊版が海外で出回っていた。文部科学相の在任中にまとめきれなかったが、あきらめずに勉強会を立ち上げ、文科省と交渉。出版社が海賊版の差し止め請求ができるなどの法改正にこぎつけた。

 津高校時代、「七〇年安保」に刺激を受け、「世界の中心で政治を学ぼう」と米国の大学に留学した。帰国後、三十二歳で県議に初当選し三十二年間、政治家一筋だ。

 私生活では二男二女に恵まれ、半年前に四人目の孫が生まれた。「ばらばらに暮らしてるけど、ええもんですよ」。少子化の時代だから、子や孫のありがたさをより感じる。

 その思いは政策理念にも通じている。「二十年、三十年先を見据え、少子化と老齢化が進む社会を変えないといけない。一人の老人を一人の若者が支えるようでは破綻する」。孫たちが住みよい社会のため、まだまだ政治の一線で働くつもりだ。

 (添田隆典)