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三重ニュース

民主、4区も断念 1区に続き候補擁立せず

 民主党三重県連は、十二月二日公示の衆院選で、三重4区の候補者擁立を見送る。二十三日に発表する。同党は三重1区でも公認が内定していた前参院議員の高橋千秋氏(58)の擁立を断念。県内五選挙区のうち二区で擁立できないのは一九九八年の結党以来、六度目となる衆院選で初めて。

 4区では元衆院議員の森本哲生氏(65)が公認内定を受けていたが、十五日に党県第四区総支部長を辞任し、内定も取り消された。県連は代わりの候補者を探したが、めどが立たないと判断した。4区では自民党前職の田村憲久氏(49)と共産党新人の松木豊年氏(62)が出馬を予定している。

 1区で出馬を表明していた高橋氏の擁立断念は、前津市長の松田直久氏(60)が維新の党公認で出馬するため。両党が候補者の競合を避けるため調整した結果、三重1区を最重点区の一つに位置付ける維新に譲歩した。1区では自民党前職の川崎二郎氏(67)、共産党新人の橋本マサ子氏(68)が出馬を予定している。

◆候補者選び混乱、「王国」危機

 今回の衆院選を党勢回復の足掛かりにしたい民主党だが、「民主王国」といわれる三重県で、五選挙区のうち二区に候補者を立てられない事態に。県連関係者からは比例への影響を懸念する声も聞かれる。

 「現段階で候補者はおらず、非常に厳しい」。岡田克也県連代表が二十二日にそう認めた三重4区の混乱は、解散風が吹く前から始まっていた。来春の県議選の候補者選びをめぐり、森本哲生氏と地元の松阪市議が対立。市議四人から離党届が出され、森本氏は4区の総支部長を辞任した。

 三重1区では自民党に対抗するため、民主自ら提案した野党間の候補者調整が足かせに。維新の党が擁立した松田直久氏は、前回も1区で出馬したが次点で落選し、再起をかけている。高橋千秋氏はそこに割り込む形で民主が擁立した。

 県連は松田氏に民主空白の4区への転出を打診したが維新は拒絶。民主と維新が共倒れし、自民が独り勝ちした前回1区の二の舞いを避けるため、折れるしかなかった。

 県内五選挙区に前職四人、新人一人を擁立する自民に対し民主は岡田代表を含む前職二人、元職一人。4区、津市などの1区とも二〇〇九年の前々回衆院選までは比例復活を含め三回連続で議席を確保し民主王国の礎だっただけに、ある県連幹部は「候補者を擁立したかった」と嘆いた。