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石川ニュース

立候補者 こんな人 1区

 衆院選は十四日の投開票に向け、県内の各候補は連日、激しい舌戦を繰り広げている。各候補の政策や主義主張も大事だが、有権者にとっては、その人柄や生きざまも気になるところ。主な候補者の横顔を選挙区ごとに紹介する(届け出順)。

庶民の生活見つめる

共産新人 亀田良典さん(66)

 貿易、医療と福祉、県議秘書。これまで携わった仕事で一貫して「庶民」の暮らしを見つめてきた。「現場の生の声を政治に反映させたい。地域に生き、県民の苦しみを一番知っているのは私」

 金沢大を卒業後、県貿易協同組合に二十八年勤務。ロシア(旧ソ連)を百五十回以上訪れ、輸出入の交渉にあたった。輸出品を生産する中小企業の苦労にじかに接した経験は、「中小が頑張れる状況をつくらないと」との信念につながった。

 八年勤めた県健康友の会連絡会は「私にとって社会保障という学校の先生」。十円の違いも大きい世界で、医療費の高さを痛感。その後、県議秘書として住民の声から政策を練る過程にも触れた。

 昨夏の参院選に出馬。手を握って「助けてください」、涙を流しながら「あなたしか頼る人がいない」。市民の切実な願いに胸を打たれた。今回立候補を打診された際、脳裏に焼きついた声に再び応えようと決意した。

 ロシアに今も多くの友人がいる。彼らから学んだことの一つが、妻の誕生日に花を贈ること。もう十五年以上続けている。三人の子どもと年五回、誕生日会も。「今は良い父親だと思っている」。柔和な表情を、さらに崩した。 (日下部弘太)

 メモ  ▽一番感動した映画や本 マルクスは生きている(不破哲三)「男はつらいよ」シリーズ▽趣味・特技 歌うこと。バラード系が好み▽着ぐるみをかぶるならどのキャラ 県ゆかりのキャラ。ひゃくまんさんはかぶりたくない▽1週間休みがあったら 妻とロシア旅行。極東やシベリアは仕事で多く訪れたのでモスクワなど欧州側へ

東京五輪の招致尽力

自民前職 馳浩さん(53)

 「馳さんが尾山神社で泣いた」と選対幹部が目を丸くした二日。出陣式で感極まって涙を浮かべたが、一年三カ月前は地球の裏側で男泣きしていた。

 「トキオ!」。その発表と同時に日本人関係者が歓喜で跳びはねる映像は、何度も国民の脳裏に刻まれた。南半球のブエノスアイレス。東京五輪・パラリンピックの自民党推進本部長(当時)として、招致決定の瞬間に立ち会った。二十年の議員生活で最も達成感を感じたという。

 世界を飛び回り交渉した。「拙い英語で顔見てニコって笑って、ワッツアップ(どう?)ってね。外交の場面なんだと痛感した」。激烈な競争に「相手の話を聞き出す。この人は何を求めているのか」と地道なコミュニケーションに汗をかき、東京招致に導いた。

 レスリングでロサンゼルス五輪に出場。国会議員に転身後は二十五本の議員立法に携わり、キャリアを重ねた。ただ今回の選挙を前に、「自分がいいと思うことが全て正しいのではない。国会議員の仕事にあぐらをかいているのでは」と省みた。公示前に職業体験をした心は「自分からコミュニケーションを取ろうという気持ちを、その緊張感を忘れたらいかん」。初心を取り戻し、交差点に立つ。 (松本浩司)

 メモ  ▽一番感動した映画や本 中学生の時に読んだ「智恵子抄」(高村光太郎)▽趣味・特技 寄席、街頭演説▽着ぐるみをかぶるならどのキャラ 新幹線PRキャラクター「ひゃくまんさん」。転がってみたい。人生七転び八起き。今の俺にぴったり▽1週間休みがあったら 母校の専修大のレスリング部で監督業をしっかりやりたい

乳がん保険適用奮闘

民主元職 田中美絵子さん(38)

 二度の国替えで生まれ育った金沢から出馬。三選挙区を渡り歩き、なお国会議員にこだわる。「現職時代に政治の力で救われる命があることを知った。政治の力で救える命を救っていきたい」

 公示日の出陣式。強風にあられも交じる中、凜(りん)とした主張に熱い視線が注がれた。初めて受けた要望が乳がん末期患者からだったことを紹介。乳がんに効く薬をなんとか保険適用できないか−。女性の切実な思いに応えるべく奮闘し、薬のみならず人工乳房の再建手術も保険適用へ導いた。

 国民の半数以上は女性なのに、現職時代の女性国会議員の割合はわずか一割。「女性の声を届けるには女性議員の数を増やさないと」と痛感した。乳がん対策もそう。「ずっと患者さまの悲願だった」という。

 仕事と子育て、介護との両立、シングルマザーの生活困窮など課題は山積。自身も経験した非正規雇用の問題もライフワークで「光が当たってこなかったところに光を当てる。ボトムアップの政治にする」との思いを強くする。

 二〇〇九年の初選挙時から一貫してイメージカラーはピンク。「ピンクのように、ぬくもりのある温かい政治を行っていきたい」 (飯田樹与)

 メモ  ▽一番感動した映画や本 「坂の上の雲」(司馬遼太郎)、「生き方」(稲盛和夫)▽趣味・特技 空手・着物の着付け▽着ぐるみをかぶるならどのキャラ 北陸新幹線金沢開業マスコット「ひゃくまんさん」▽1週間休みがあったら お世話になっている人の所をひたすら回る。自分のための時間をつくるなら、今年始めた囲碁の勉強