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石川ニュース

アベノミクスで県民生活は? 「変わらない」58%

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過半数が「経済」争点

 衆院選の本紙世論調査で、石川県内の有権者に生活へのアベノミクスの影響を尋ねると、「変わらない」と答えた人が半数を超え、経済政策が生活レベルで効果をもたらしていない実態が浮き彫りとなった。一方、投票の際に重視する課題を二つずつ選んでもらうと、過半数の人が「経済政策」を選択。有権者がアベノミクスを大きな争点ととらえていることが分かった。(衆院選取材班)

 安倍首相が争点に掲げるアベノミクスの評価で、生活が「変わらない」は58・6%と最多。プラス評価は全体の一割強で職種も限定的。恩恵が行き渡っていない現状が浮かび上がる。

 「良くなった」と「やや良くなった」を足した「好転」は13・4%。「やや悪くなった」「悪くなった」を合わせた「悪化」は24%だった。石川1〜3区すべて「変わらない」が最多だったが、濃淡もあり、「好転」は1区が19・3%あったが2区は10・8%、3区は7・5%で、地域の現状も反映されたようだ。職種ごとに「好転」の割合を比べると自営・自由業が37・3%と突出。民間企業11・8%、公務員・団体職員11・9%だった。

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 アベノミクスの賛否と支持政党の関係では、生活が「良くなった」「やや良くなった」「変わらない」「やや悪くなった」はいずれも自民がトップだが、支持率は順に91・5%、47・6%、51・4%、33・7%で、恩恵を感じる層ほど自民支持が強いといえそう。生活が「悪くなった」のトップは25・4%の民主党で、「反アベノミクス」の一定の受け皿になるようだ。

 投票の際に重視することを選択肢から二つ選んでもらうと、半数以上が「経済政策」を選び他を引き離した。年代別で四十代が六割超、五十代も六割近くが選び、経済活動の中心を担う世代が高い関心を寄せた。「福祉や社会保障」は三割強。二十代は四割近くが選び、若者が将来に不安を抱える現状をうかがわせた。職業別では自営業者らの45%が選んだ。

 次いで「地方活性化」も三割近くが重視。特に若者や公務員、自営業者、農林漁業者らが注目する。「原発政策」と答えたのは二割強で、二十代と六十代の割合が高かった。安倍内閣の閣僚が相次ぎ辞任した「政治とカネ」問題は一割。「災害対策」も一割未満で有権者の優先度は高くないとみられる。「憲法への姿勢」も二割弱で、憲法論議が争点になりきっていない現状が反映されたようだ。

 河村和徳金沢大法務研究科講師(地方政治論)は「男性が経済政策や地域活性化、女性が原発など環境問題、福祉や社会保障に敏感に反応する全国傾向が県内でも表れた」と指摘。特に能登では、将来に不安が強い若い世代ほど地域活性化を重視し、年代が上がるほど憲法や安全保障など理想論を重視する傾向があり、各候補がこうした層にどう訴えるかが焦点とみる。

 原発政策の注目度が県内全域で上がったと分析し「東京電力福島第一原発事故後、3区は地元経済への影響、1、2区も事故への不安から、以前より重視されているのは確実」とみる。