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岐阜ニュース

投票率低下を懸念 有識者、戦後最低の予想も

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 衆院選は十四日に投開票される。大義が分かりにくい急な解散だった上に、野党各党の選挙準備も整わなかったこともあって、低投票率を心配する声は根強い。県内の政治、経済分野の有識者からは、戦後最低を記録した前回(二〇一二年)の62・04%をも下回る可能性を指摘する声が上がる。

 今回の投票率を「55%まで下がるだろう」と予測するのは、政治学を専門にする岐阜大の篠原新准教授(32)。争点がはっきりしないままの衆院解散だったとして「自民党に対抗し得る野党勢力がなく、政権選択の選挙でもない。盛り上がりに欠けるのも仕方がない」と説明した。

 衆院選は、普通選挙となった戦後の一九四六(昭和二十一)年から二十四回あり、過去六回は小選挙区制で行われた。民主党へと政権交代した前々回(二〇〇九年)の投票率は73・09%だったが、その民主への失望感や、政党が乱立した分かりにくい選挙構図などから、前回は11・05ポイントも下落。棄権者は十八万人も増え、六十三万七千人に上った。

 一方、十六総合研究所の奥田真之主席研究員(52)は、篠原さんよりやや高い「58%くらい」。有権者の関心の低さは感じつつも、「経済政策や集団的自衛権の行使容認などの重要な問題も、候補者間で議論されている。前回から少し落ちるだけでは」と分析する。

 学生の政治参加を支援するNPO法人「ドットジェイピー」の顧問を務める秋元祥治さん(34)も、前回より8ポイントほど低い「54・8%」と推測。投票率下落への歯止めに、若者の一票に期待する。

 前回衆院選での県の調査によると、年齢が下がるほど投票率は低下。二十〜二十九歳は38・9%、三十〜三十九歳は49・5%にとどまった。秋元さんは「政治家の政策が若者に分かりにくいだけで、選挙に関心がないわけではない」と強調。その上で「関心があっても票を投じなければ、政治家が若者向けの政策を考えなくなる」と警鐘を鳴らす。

(衆院選取材班)