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岐阜ニュース

独自取り組みで高投票率 白川村、投票日に「中継」も

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 白川村の選挙での投票率が非常に高い。二年前の前回衆院選では、県内トップの84・7%だった。全国平均の59・3%、県内平均の62%と比べて突出している。その秘密は村独自の取り組みにある。投票率が伸び悩むとの予想もある十四日投開票の今回選挙で、アップ作戦に四苦八苦する他自治体を尻目に村選管は「90%以上を」と高い目標を掲げている。

 「午後二時現在の各地区投票状況をお知らせします…」。白川村では選挙がある度に、村選管が投票日の午後三時と五時に全五百七十世帯ほどに設置した防災無線で椿原、荻町、平瀬の各投票所の投票者数と投票率を放送している。

 村選管の担当者によると、防災無線での「実況中継」は少なくとも十年以上は続いている。「地域愛が深い人が多いので、投票への意識が高まるのでは、と考えたのがきっかけ」と担当者。平瀬地区の区長坂本靖さん(55)は「他の地区に負けられない、という相乗効果もあるのかも」と話す。県選管の担当者は「そのような取り組みは聞いたことがない」と驚く。

 白川村では前々回の二〇〇九年の衆院選の投票率は91・2%、一一年の村長選は95%とおおむね90%を超えてきた。前回衆院選は村としては決して高くない数字だ。

 村の取り組みの一方で「他人の目が気になるから投票に行く」という声も多い。荻町の土産物店に勤める女性(42)は「隣近所との関係が密なので、投票に行ったかどうか、情報がすぐ行き渡る」。人口千七百人(有権者は十日現在で千三百四十九人)という小規模村ならではの意見だ。女性は「投票に行くのが当たり前。棄権する人は、病気だとか、どうしても行けない理由がある人だけなのでは」と話す。

 選挙期間中は毎日二回、広報車が村内を二時間ほどかけて巡回し、村民に投票を促す。坂本さんは「狭い村なので、広報車の放送が良く聞こえる。行かないと、という気分にもなる」と言う。今月に入ってからの大雪による影響も懸念されるが、村選管の担当者は「投票日が大雪でも、投票率は保てると思う。90%以上を目指したい」と意気込んでいる。

◆チラシや車使い、啓発活動に苦心 飛騨3市

 飛騨地域の他の自治体も投票率アップへ工夫を凝らしている。

 クマに襲われ、けがをした人が相次いでいる高山市の選管は「安心して投票できるように」と三十一カ所の投票所に爆竹を準備。近くで目撃された場合、銃声に似た音で追い払う作戦だ。

 市役所のロビーでは一〜五日、明るい選挙コンクールに応募した市内の中学生らのポスター二十二点を展示。訪れた人たちに選挙をアピールした。

 下呂市は二年前の選挙から、投票所の立会人を公募制にした。「選挙への関心につながっているのではないか」と選管の担当者は話す。新聞に投票を啓発するためのチラシを折り込んだり、スピーカー付きの公用車を使い、街中で投票を呼び掛けたりもしている。

 飛騨市はホームページや行政無線などを使い、投票率アップを図る。

 (片山さゆみ)