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岐阜ニュース

<候補者点描> 1区

 衆院選の県内五小選挙区に立候補している十四人は師走の空の下で、さまざまな訴えをしている。アベノミクスを評価するのかしないのか、集団的自衛権や原発再稼働は? 背景にあるのは、それぞれ積み重ねた見識と経験だ。一人一人の政見と人柄を点描する。(届け出順)

◆長男との時間が活力 野田聖子さん(54)=自前

 「人口減少が日本の弱体化の根源になっている。それを解決するには女性の活躍を進めることが欠かせない」と力を込める。女性の活躍推進と少子化対策が政治活動の柱だ。

 安倍政権で二〇一二年十二月から今年九月まで一年八カ月余、自民党総務会長を務めた。東海環状自動車道の西回りルートなど公共事業推進に力を注いだ。「男性にしかできないと思われていた仕事を誰にでもできるものにしていく役目を果たせた」と胸を張る。

 集団的自衛権の行使容認をめぐっては、安倍首相に慎重さを求めたことも。「(解釈改憲が)戦争につながらないことを国民にきちんと伝えてほしかった」。ただ、現在は「厳しい要件を設け、懸念は払拭(ふっしょく)された」と考える。

 三歳の長男と過ごす時間に、何よりの幸せを感じる。「息子と一緒にいると、頭の中に渦巻く悩みもすべてなくなる。毎日気分が一新できることは本当にありがたい」と笑う。(小野沢健太)

◆地方議員から初挑戦 大須賀志津香さん(55)=共新

 「アベノミクスは失敗だった。今こそ政策の転換が必要だ」

 大企業や富裕層の一部だけが潤う一方で、消費税の増税により低所得者や年金に頼る高齢者の生活が苦しくなった、と強調。「家計が上向くどころか価格高騰も相まって、庶民は恩恵を感じられない」と批判する。

 目指すのは、消費税に頼らない財源づくり。経済の循環のために大企業の内部留保金を活用し、「社会に還元してもらう税制にする」と提案。「普通に暮らしていて、安心できることが大事」と原発ゼロも訴える。

 看護師として働いていたが、治療費が負担できない患者らを目の当たりにし、社会を変えたいと政治の世界へ。岐阜市議、県議を約二十年務め、国政に初挑戦する。

 心理学が好きで、産業カウンセラーなどの資格を持つ。趣味は五十歳近くで始めたバドミントンで、「年を取ってもできると思っていたけど、激しいスポーツだった」。一男一女の母。(磯部旭弘)

◆箏を爪弾き気分転換 吉田里江さん(49)=民新

 国政挑戦は三度目だが、衆院選は初めて。公示十日前に出馬の記者会見をして「安倍政権は苦しみや悲しみばかりを国民に与えてきた。NPO法人など民間で活動した経験を政治にも生かしたい」と決意を述べた。

 NPOでは、ペットボトルのふたを集めて途上国の子どもにポリオワクチンを贈る仕組みを構築。「誰もが簡単に参加できる」のが売りで、この視点が「今の政治には欠けている」とみる。現在は、支援を求めるアジアの人々と企業の社会貢献を結び付ける会社を経営する。

 名古屋市で育ったが、母方の祖父は岐阜県出身。県選出の小見山幸治参院議員の秘書を二〇一〇年から一年間務めた。「岐阜には親しみを感じてきた。今度こそ、恩返しがしたい」と語る。

 生田流の箏(こと)奏者でもあり、コンサートを開くほどの腕前。選挙期間中も滞在先に持ち込んで、気分転換に爪弾いている。二男一女の母。

(安部伸吾)

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