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岐阜ニュース

岐阜大生、争点を激論

 二日公示の衆院選に向け、岐阜大の学生十人に主な争点をどう考えるか聞いてみた。普段は政治や経済を熱く語ることがあまりない若者たちだけれど、景気や暮らし、安全保障、原発はどれも自分たちの将来を左右する問題。いずれも見解はさまざまに分かれた。

◆アベノミクス 恩恵なし×格差疑問

 「自分には恩恵がない」と感じるのは、応用生物科学部三年の宇野真優子さん(20)。安倍政権による公共事業の積み増しで有効求人倍率は好転したが、雇用の増加が目立つのは土木や建設業界だけとされるからだ。

 「自分は八十代後半の祖父母と同居している。今は二人とも自分でご飯を食べられるし歩けるけれど、いつ介護が必要になるか分からない」と不安を明かしたのは、工学部一年の丹羽壮登(まさと)さん(18)。

 年収一千万円超の高所得者が増えた一方で同二百万円以下の低所得者も増加している現状に対し、大半の学生が疑問を抱く。格差が広がる中、困っている人への支援の拡充が必要と考えている。

 ただ、工学部二年の金岡宏明さん(21)は「僕は自民党に票を入れる」と断言。「民主党になった時も大して変わらなかったし。自民には古株、ベテランというイメージがあるから安心できる」と話す。

◆集団的自衛権 危ぶむ声×改憲賛成

 憲法の解釈が閣議決定で変更され、海外での武力行使を認める可能性が出てきた。「反対。米国と一緒にあちこちで戦争をすることになりかねない」(宇野さん)や「戦うのは怖い」(金岡さん)と危ぶむ学生も多い。

 ただ、いずれも工学部一年の松尾崇雅さん(20)は「国際的に発言権が増す。軍事と外交は車の両輪」、近藤優美香さん(21)は「武力を行使できるようにすることは(利害関係が対立する国への)威嚇になる」と主張。

 志知佑紀さん(19)は「今の自衛隊は敵に撃たれるまで何もできないが、わざわざ海外まで行って米国と一緒に戦争をするのは違うと思う」と語り、改憲には賛成するが、集団的自衛権の行使には反対する考えを示した。

◆原発の再稼働 増設も×廃止を

 「原発は減らしたいけれど、再生可能エネルギーで原発の分を賄うのは現時点で無理がある」とみるのは、工学部一年の長屋圭一郎さん(20)。風力発電や太陽光発電と併用するべきだと考える。

 同じ工学部一年の吉田和穏(わおん)さん(19)も原発再稼働を容認。「化石燃料が枯渇した時、頼れるのは改良された原発」と語り、数十年後や数百年後を見据えて「原発を新たに造ることにむしろ賛成」と言い切った。

 これに対し、応用生物科学部一年の倉田佳苗さん(20)は「原発を動かさなくても生活できている。事故があった時の国の対応もあまり期待できない」と反論。地域科学部三年の稲垣友仁さん(21)は「原発はリスクが多すぎる。原発の研究まで止めるべきだとは思わないが、現在の原発は廃止」と主張した。

 (松野穂波)