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岐阜ニュース

分裂直後の第3極 急な選挙「厳しい」

 二〇一二年の前衆院選で“非自民票の受け皿”として期待された第三極。ただ、その後の分裂や降って湧いたような衆院解散で、今のところ県内の小選挙区で立候補表明しているのは、前回より三人少ない一人にとどまっている。

 「誕生したばかりのわが党は、有権者に理解される前に衆院選を戦う。厳しい環境だ」

 衆院選に東海ブロック比例単独での出馬を決めた、次世代の党前職の藤井孝男さん(71)。美濃加茂市で開いた後援会役員会で意向を説明した後、危機感を漏らした。

 藤井さんは前回、日本維新の会(当時)から比例東海の単独で出馬。維新の会は県内でも支持を集め、比例得票数はトップの自民党に次ぐ十九万一千票余。民主党を二万八千票余上回り、藤井さんの地盤の岐阜4区で維新の会から立った今井雅人さん(52)も比例復活した。

 ただ、維新の会は今夏に分党。維新の党と次世代が八月一日にそれぞれ発足して約四カ月後に衆院選を迎える。藤井さんは「選挙が急で、政党間で政策を一致させるのは難しい」。まずは次世代の知名度アップを急ぐ考えで、党最高顧問の石原慎太郎前衆院議員や、所属のアントニオ猪木参院議員ら党の“看板”に期待する。

 一方、維新の党を選んだ今井さんは、今回も4区から出馬。自民前職の金子一義さん(71)、共産新人の伊嶌明博さん(63)も既に立候補を表明し、今井さんは「前回のような藤井陣営の支援が見込めないのは痛いが、やれることをやるだけ」。ただ、4区はかつて今井さんが所属した民主党の立候補予定者が未定。維新と民主の選挙協力協議も進んでおり、今井さんは「非自民で一本化できれば」と推移を見守る。

 苦境に陥る第三極と、県内全五小選挙区に候補を立て切れそうもない民主党を横目に、共産党は全ての小選挙区に候補者をそろえた。党県委員会の松岡清委員長は「第三極はもともと、集団的自衛権の行使容認などをめぐって自民との対立軸を示せていない」と批判し、「まさに自共対決の選挙だ」と意気込んだ。