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福井ニュース

厳寒 論戦過熱 初の週末、序盤どう挑んだか 

 衆院選の公示後初の週末となった6日、県内の2小選挙区で立候補した計6人が、降りしきる雪の中で、所属政党や自身の政策を熱く訴えた。候補者らは選挙戦に突入してから連日、「〇増五減」に伴う区割り変更で広くなった選挙区を走り回り、有権者に支持を求めている。 (衆院選取材班)

◆旧2区を重視、浸透図る 1区

 鈴木宏治さん(41)=維新新人=は午前八時から福井市内で街頭演説。雪が降る中で一時間、戸別所得補償などの農業政策や、行財政改革を訴えた。「参議院を廃止して、二院制を解消する」などと持論を展開。わざわざ車を止め、握手を求めてくる有権者もいた。

 選挙戦前半は、旧2区の奥越や坂井市で企業回りを展開。この日も午前中は新たに選挙区となった旧清水町を中心に街宣した。藤野利和選対本部長は「週明けも前半は旧2区を回る。最後は基礎地盤の福井市で徹底的にやる」と力を込めていた。

 稲田朋美さん(55)=自民前職=は、党要職として埼玉県などでほかの候補者の応援演説に出向いた。県内では家族が代わって選挙カーに乗り込み、福井市内での票固めに奔走した。

 過去三回の選挙戦と同じく「選挙区内を選挙カーで二巡する作戦を取る」(選対関係者)が、中でも旧2区を重要視する。本人が県内で活動できた選挙戦序盤は全て旧2区で活動。個人演説会も重ね「アベノミクス」への理解を直接有権者に訴えた。従来の地盤とする旧1区では家族や後援会がフル回転し、本人不在のハンディを埋める。

 金元幸枝さん(56)=共産新人=は永平寺町、福井市で主張を響かせた。午後三時からは市内の量販店付近で街頭演説し「10%の消費増税は先送りではなく、絶対中止」と、白い息を吐きながら訴えた。

 「土、日曜は大票田の福井市中心」(藤岡繁樹選対本部長)だが、公示後初の個人演説会は大野市で四日に開き、支持を求めた。既に旧2区の各地域を一巡しており、八日は再び坂井市を回る予定。各地の地方議員らも議会の傍ら熱心に援護し、朝の通勤時間に合わせて幹線道路沿いに立って票の掘り起こしに努める。

◆支持層に訴え基盤固め 2区

 辻一憲さん(49)=民主新人=は、街頭や企業の集会で政策を主張した。新たに2区となった鯖江市では、大型ショッピングセンターの駐車場で、買い物客に演説。「鯖江には繊維や漆器などまだまだ成長できる産業がある。仕事をつくり出し、地域を元気にしていく」と訴えた。陣営は「鯖江は支持者が多く民主にとってプラス」と前向きだ。

 辻さんは、降り積もる雪を見て「父(故辻一彦元衆院議員)が無所属で当選した一九八三年も雪が降っていた」と回想。「闘志が湧く」と気合を入れ直し、選挙カーに乗り込んだ。

 高木毅さん(58)=自民前職=は午前七時前、敦賀市の事務所で「いよいよ中盤。事故のないように」とスタッフに呼び掛け選挙カーに乗り込んだ。雪の中で南越前町、越前市、越前町を巡回。沿道の住民に手を振ったり、車から降りて握手を交わしたりした。

 大票田は嶺南の敦賀、嶺北の越前、鯖江の三市。越前市の旧武生地区は前回唯一過半数が取れず、鯖江は今回新しく加わった。公示後五日間のうち三日間は嶺北へ足を伸ばし、浸透に努めてきた。広がった選挙区では「心からのお願いをする」と誓う。

 宇野邦弘さん(63)=共産新人=は「全般的に(出身地の)南越地区への時間配分が多いから」と、この土、日曜は嶺南地方で活動。六日は原発が立地する高浜町などへ足を運び、雪の中で声をからした。

 「原発は再稼働を中止して廃炉作業で新しい雇用を創出する」。嶺南でも主張はぶれない。区割りの変更で丹南から南が一つの選挙区となり「分かりやすくなった」と歓迎する。ただ街頭演説が中心の選挙活動だけに「天気が味方してくれないのは厳しい」と苦笑いしながら、マイクを持つ手に力を入れた。