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福井ニュース

<比例 福井の戦い> (下)

 突然の解散に広い選挙区−。今回の衆院選は、解散から十一日と異例の短さで選挙戦に突入した上、福井をはじめ、長野、石川、富山、新潟の五県を票田とする比例代表北陸信越ブロックはエリアが大きい。福井の候補者が県外に打って出る一方、県外の関係者は福井に切り込む。頭を悩ます各党の取り組みを昨日に引き続き、届け出順に紹介する。

◆得票へ2氏奔走 自民

 自民党は重複を含め二十五人が名簿に名を連ねる。うち単独は六人で、県関係はともに前職の山本拓(62)、助田重義(54)の両氏。党本部から比例票の獲得強化を呼び掛ける通達があり、両氏とも力が入る。

 「〇増五減」に伴い、旧福井2区から比例に回った山本氏は「ブロック全体の党の底上げを図る」と各県に足を運ぶ。ただ、県内では自身の知名度の高さが逆に懸念材料だ。他候補の事務所開きで「『比例に山本と書けばいいのね』と言われるが(名前は)無効票になる」と政党名の記入徹底を呼び掛ける場面も。助田氏は主に県内の党支部を巡り、票の上積みを目指す。

◆狙うは無党派層 維新

 維新の党は重複と単独を合わせ五人を擁立。前回の衆院選で第三極に投票した無党派層に支持を広げたい考えだ。ブロック責任者の柴田巧参院議員(比例代表)は「選挙運動は候補者を立てた地域が中心。いない地域は電話作戦をしたり、党の車を回したりする」と話す。

 独自候補のいない福井2区では、二年前に第三極から立候補した経験者の力も借り、票の掘り起こしに力を注ぐ。訴えるのは定数削減など“身を切る改革”。柴田氏は「権限と財源を地方に移譲して福井ならではの政策をする。維新はしがらみがないからできる」と強調する。

◆与党での存在感 公明

 公明党は単独で二人が立候補するが、県内は小選挙区を含め独自候補がいない。党県本部は、知人ら一人一人に地道に支持を呼び掛ける取り組みをしているが「驚くほど時間がない」と幹部は危機感を持つ。

 前回、支持母体の創価学会を中心に比例で約三万二千票を集めた。今回は「選挙に大義がないといわれ、投票率が低下すると、厳しい戦いになる」と懸念する。

 訴えの中心は軽減税率の導入だ。「与党の中で野党的役割を果たす。一強多弱の中、バランサーは重要」と存在感を強調。自民党との選挙協力によって、自民支持者から公明へ票が流れることを期待する。

◆「政治とカネ」根絶 次世

 県内には組織がない次世代の党。ブロック唯一の候補者となっている宮沢隆仁ブロック代表(59)は、長野市の一部などを区域に含む長野1区の小選挙区候補者でもあり、福井に足を運べない。代わりに「党員で新潟県の市議二人が、政党カーを走らせている」と厳しいやりくりを明かす。

 福井に縁はない。「申し訳ないが、行ったこともあるかどうか」。訴えるのは「政治とカネ」の問題の根絶。「これが目的で国会議員になった」と政治の在り方を問う。政党カーで福井を回ったときに主張する政策は「市議二人に党の方針の中から選んでもらう」と一任している。