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福井ニュース

<比例 福井の戦い> (上)

 衆院選の比例代表北陸信越ブロックは、小選挙区に比べて選挙状況が見えにくいが、福井など五県の有権者が十一議席を決める重要な戦いだ。九党派から五十八人が出馬し、県内からは四人が小選挙区と重複で、二人が比例単独で立候補している。諸派を除く八党は主に県内でどんな選挙戦を展開し、何を訴えているのか。届け出順に二回に分けて紹介する。

◆エネ対策を軸に 共産

 共産党は比例単独の新人藤野保史氏(44)ら二人を出し、十一年ぶりの議席奪還を目指す。藤野氏は党原発エネルギー問題対策委員会の事務局長を務め「原発が全国で一番集中する福井で支持を伸ばし、議席を勝ち取る」と正面突破を試みる。

 南秀一県委員長が「比例を軸に戦い、小選挙区でも支持を広げる」と言うように、県内小選挙区の候補者二人も比例票獲得の意識が強い。福井1区の新人金元幸枝氏(56)は藤野氏を「われらがホープ」と引き立て「絶対に国会に送りたい」と意気込む。福井2区の新人宇野邦弘氏(63)も街頭で「比例は共産党」と声を上げる。

◆重複の2区に力 民主

 重複と単独合わせて十五人を擁立する民主党。重複の候補者がいる福井2区と異なり、候補者がいない福井1区では政党の街宣車に地方議員が乗って回る“空中戦”を余儀なくされている。県連の玉村和夫幹事長は「初めての経験。候補者はいなくても民主支持者はいるし」と困惑気味。

 民主は県連を挙げて福井2区に力を入れており、政党の街宣車は「二対一の割合」で2区に投入している。県連幹部は「支持者から『1区に街宣車が走っていないようだが、どうなっとる』とおしかりをいただくこともある」と明かす。

◆第三極の票奪還 社民

 ブロック全体で三人が出馬するが、県内に比例も小選挙区も候補者がいない社民党県連。

 森永慶治幹事長は「第三極に流れた票を社民党に回帰させたい」と誓う。前回、滋賀県の前嘉田由紀子知事が立ち上げた日本未来の党(当時)に社民党を離党した阿部知子氏が入ったことが票が減った一因とみるためだ。

 目標は前回より三千票余り多い一万票。党員と支援者、支援団体が連携して浸透を図る。八、九日は党街宣車も福井入りし、活動を強化。「護憲」に力点を置く。安倍政権が解釈改憲による集団的自衛権の行使容認に突き進むだけに「命懸けでやらないと」。

◆地方分権を訴え 生活

 ブロックで重複一人、単独一人を擁立する生活の党。県内に組織はなく富山県連の広野允士代表は「福井にも街宣車を入れたいが、新潟も長野も広いので」とやりくりに頭を悩ませる。それでも「福井にも支援者がいるので、そういう人と連絡を取りながら票を掘り起こしたい」と策を巡らす。「北陸は新幹線整備の希望はあってもそれだけでは駄目。思い切って地方分権をしなくてはいけない」と訴え、奔走する。

 (衆院選取材班)