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福井ニュース

衆院選初のネット選挙 候補者、支持者どう駆使?

衆院選では初めてとなるネット選挙に「どんな人が支持しているのかを見てほしい」と話す田嶋節和さん=福井市のサーフボードで

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 公職選挙法の一部改正で国政選挙では昨年の参院選からインターネットを活用した選挙活動(ネット選挙)が解禁されたが、衆院選では今回が初めてとなる。立候補者らがホームページ(HP)やソーシャルネットワーキングサービス(SNS)などを駆使することで、若い世代の関心を高める効果が期待されるが、立候補者、有権者ともに、まだなじみが薄い。ネット選挙を駆使して有権者が選挙に参加する方法を、福井の専門家に聞いた。

 国会議員の公式HPを手掛けたことがある福井市開発二のウェブ企画・制作・コンサルティング会社「サーフボード」社長の田嶋節和(せつかず)さん(61)は「どんな人が、どんな候補者や政党を支持しているかを見てほしい」と語る。

 立候補者側からの発信だけでなく、支持者らも自分のSNSなどで、立候補者への支持拡大を呼び掛けられるのがネット選挙の特徴の一つ。「どんな人が立候補者の周りにいて、どこが好きかなどを知ることで、立候補者の性格や人格が分かる。ネット選挙とは、立候補者の人柄を知る手段」と説明する田嶋さん。

 どんな人の意見を参考にするべきか。田嶋さんは「氏名や肩書などを明かしている人の意見を参考にしてほしい。発言に責任があり信用できる。匿名は責任が少なく、内容の信頼度も低い」と述べる。

 ネット選挙では不支持の立候補者を当選させないようにする“落選運動”も展開できる。ただし、書き込みが誹謗(ひぼう)中傷に当たるかどうかには気をつけなければならない。総務省によると、ネット選挙でも誹謗中傷は名誉毀損(きそん)などの刑法犯として取り締まりの対象となり、立候補者や政党側からサイト管理者に削除依頼もできる。しかし、田嶋さんは「表現の自由もあり、意見と誹謗中傷の線引きは難しい」と、始まって間もないネット選挙の問題点も指摘する。

 田嶋さんの目に今回の衆院選はどのように映っているのか。「アベノミクスなどの争点は中小企業の経営者向け。IT世代の二十代、三十代には関心が低い」と分析。スマートフォンなどの普及で、演説の動画や動静なども逐一チェックできる利点はあることから「有権者を引きつけ、差別化を図るコンテンツは必要。ただ、HPを開いてもらうには、何より立候補者自身の魅力が必要」と注文を付ける。

 (山内道朗)

 <ネット選挙> 公職選挙法が2013年に改正され、文書図画頒布の規制対象だったインターネットを使った活動が解禁された。HPやブログ、短文投稿サイト、SNS、動画共有サービス、電子メールなどを使って選挙活動を行うことができる。立候補者と有権者ともに運動用のサイトや投稿には、メールアドレスなど連絡が取れる情報の表示が義務付けられ、成り済ましやサイトの改ざんなどの選挙妨害には処罰規定がある。選挙運動になるため、未成年は禁止されている。