文字サイズ

福井ニュース

野党は切望、与党関せず みんな解党、1万7000票の行方

 党内対立などから二十八日に解党する「みんなの党」。県内では前回二〇一二年衆院選で旧2区から候補者が立ち、一万七千票余りを集めた。県内組織の現状と「みんな」の票の行方を巡る各党の思惑を探った。

 鯖江市の国道8号沿い。前回、みんなの党が事務所を構えたビルに痕跡を示すものは何もない。「支部もたたみましたし、県内の『みんな』は維新の党に吸収されたという認識です」。前回出馬した会社社長武田将一朗さん(44)が説明した。

 背景には、この二年の経緯がある。県内のみんなの党は前回、日本維新の会(当時)と協力。武田さんは「共通理念もあった」と振り返る。比例代表北陸信越ブロックで唯一当選した長野の議員は一三年十二月に離党。結いの党を経て、今年九月に維新に合流した。

 問題は一万七千票がどこに流れるか。野党は一様に受け皿として名乗りを上げる。

 維新陣営はかつてみんなの党を主導した江田憲司共同代表に選挙期間中の応援を依頼。選対役員は「真のみんなの党は維新の中にある」と強調する。民主党県連の玉村和夫幹事長も「前回みんなを応援した人に声を掛けている」と明かす。

 比例に注力する予定の社民党県連の森永慶治幹事長は「前回の記憶が有権者には残っているはず」と取り込みを模索。共産党県委員会の幹部も「前回みんなの党を支持した有権者にも主張が届くよう、訴えていきたい」と意欲を示す。

 一方で与党の姿勢は対照的だ。ある自民前職の陣営関係者は「気にしていない。自分たちの票をどれだけ固められるかだ」と話す。公明党県本部の幹部も「正直、全く意識していない」と気にもかけない。

 武田さんが言う。「僕は前回、一万七千票取ったと言っても個人や組織とはつながっていない。実際に有権者がどう動くかは分からないし、投票に行かない人もいると思う」。票の行方は読めない。

 (衆院選取材班)