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福井ニュース

県農政連推薦どうなる 自民党「農協改革」公約に

 農協改革をめぐり、今回の衆院選で農業者団体による自民党公認候補の推薦の取り扱いが焦点の一つとなっている。全国農業者農政運動組織連盟(全国農政連)は「全国農業協同組合中央会(JA全中)の自己改革の支援」を推薦条件に設定。福井県農政連の山田俊臣会長は全国農政連会長も務めているだけに、お膝元での判断が注目される。県農政連の選挙対策委員会は二十八日に開かれる。

 農協改革問題では自民党がJA全中を頂点とする中央会制度の大幅見直しなどの案をまとめて推進の方針。これに対しJA全中は中央会機能の大半を維持する自己改革案を公表し、両者の間で駆け引きが続いている。

 自民党の県内小選挙区立候補予定者である1区稲田朋美さん、2区高木毅さん=ともに前職=はともに県農政連に推薦願を提出。高志支部は二十五日に稲田さん、二州支部は二十七日に高木さんをそれぞれ推薦候補とすることを決めた。

 県農政連は民主党政権下で行われた二〇一〇年の参院選で「各支部ごとに判断を委ねる」とした以外は近年の国政選挙ではいずれも自民党立候補予定者を推薦し「(選対委員会は)シャンシャンで終わる」(県農政連幹部)のが通例だ。

 しかし、全国農政連は立候補予定者と結ぶ政策協定に「JA全中の自己改革案の実現を力強く後押し、政策・制度の確立に最大限取り組む」などと盛るよう各都道府県組織に通達。自民党政調会長の稲田さんらが中心となってまとめたマニフェスト(政権公約)には「農協改革」が盛り込まれ、県内JA関係者からは「全中の一般社団法人化や全農の株式会社化は農村社会の崩壊につながりかねない」との批判が相次ぐ事態となっている。

 本紙などの取材に対し、稲田さんは「農協つぶしという不当なレッテルは貼ってほしくない」と話した。「与党を応援しないと仕方がない」(JA関係者)との思惑もあり、双方の関係者が県農政連の判断を固唾(かたず)をのんで見守る。

 (北原愛)